阪神百貨店news|阪神梅田本店建替え第Ⅰ期棟2万7000㎡が6/1先駆けオープン
(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、荒木直也社長)は、基幹店の阪神梅田本店の建替え工事を2014年から進めているが、2021年秋のグランドオープンに先駆け、6月1日(金)に「第I期棟」を先行オープンさせる。第Ⅰ期棟は9フロアで売場面積は2万7000㎡。総投資額530億円で、2018年通期の売上目標は420億円。
ハード面では各フロアに自然光を取り入れたエリア「テラス」を設ける。いくつものウイングが重なり合うような個性的な外観となる。また、新たな価値創造ワールドで構成する。ワールドとは同社が考える「ターゲットの関心事を売場化した店舗の構成単位」のことを指す。
新装される阪神梅田本店は、従来型の高級志向、トレンド追求、非日常提案ではなく、お客の「自分を磨く、高める、充実させる」ニーズに応えていく「毎日が幸せになる百貨店」を目指す。
地下1階と1階の2フロアは「阪神食品館」。生鮮、惣菜、和洋菓子を揃えるほかに、新たなワールドとして、地下1階には開業で閉鎖されていた立ち食いスペース「スナックパーク」を復活させる。ワンコインランチから夜のサク飲みまで13店舗で対応する。また1階には食パンセレクトコーナーショップと7カ所の日替わり・週替わりイベントスペースで構成する「パンマルシェ」、日本最大級のワインを品揃えする「リカーマルシェ」を展開する。また関西第1号となるNY発ハンバーガーショップ「シェイクシャック」がテナント入居する。
2階から5階までは婦人服や婦人雑貨、アクセサリー、化粧品など、6階は紳士服とゴルフウェア、7階がリビング、子ども服、宝飾、8階が阪神タイガースショップ、8階が美術、着物など。1階でも食品を展開して集客力を図る。
また各フロアのテラスではテーマ編集型のワールドを配置する。2階には200種類のビニール傘など日常の雑貨を集めた「シーズン・ギフト雑貨マルシェ」。3階は「ウエルネス・スクエア」でアスレジャーを代表するスポーツセレクトショップ「emmi(エミ)」や関西初登場のナチュラル&オーガニックカフェレストラン「Cosme Kitchen Adaptation」が出店する。5階はナチュラルスタイリングを打ち出す「リラナチュール」、7階はイベントスペースのライブキッチンを設けて、つくる&食べる体験を通じて道具や器の使い方を提案する「ハッピーテーブル」と、編集型のマーチャンダイジングを行う。
建て替え工事は営業エリアを確保しながら順次行われてきた。第Ⅰ期棟オープンを前に、既存営業エリアでは4月11日から5月28日にかけて売り尽くしセールを実施する。初日は10万人の来客を想定し、期間中の売上げは約58億円を見込む。セール後3日間は休業して新設フロアへの移設作業に充てる。
ちなみに本建て替え工事は、大阪神ビルディングと新阪急ビルで行われている。全体が完成するのは2022年春で、建物は「大阪梅田ツインタワーズ」に改称される。今回の阪神百貨店が入るビルは「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」、阪急百貨店(阪急うめだ本店)の梅田阪急ビルは「同・ノース」に改称される予定だ。両棟ともに上階はオフィスゾーンとなる。大阪の中心地・梅田に阪急阪神ホールディングスグループの象徴となる高層ツインタワーが誕生する。