ローソンnews|加盟店支援の「行動計画」策定で人件費と廃棄ロス削減を目指す

(株)ローソンは、経済産業省のコンビニ各社の加盟店向けのアンケート「2018年コンビニ調査」結果を受けて、加盟店支援のための「行動計画」を策定した。

行動計画の骨子は、「加盟店経営支援」「時短営業の対策について」「出店方針について」「加盟店とのコミュニケーション」の4項目。

ローソンはこれまで、全店でAIを活用した半自動発注システムや計画発注、タブレットや自動釣銭機付POSレジを導入してきた。新たな加盟店経営支援として、全店で新型ストアコンピュータの入れ替えを行い、セルフレジを導入する。また現在、深夜無人店舗の実験や、レジ無人化、入退店認証、音声認識AIの活用、ロボティクスの活用など、さまざまな取り組みを行っている。

時短営業の対策は2006年から取り組み、現時点では21都道府県41店舗が要望を受けて時短営業を取り入れている。フランチャイズ契約時の書面には、時短営業の契約があることも明記している。

出店方針に関しては、創業時から自店競合を避けての新規エリア拡大を重視している。1990年代にはコンビニの近隣競合が激化したため、加盟店の経営安定化を目的として複数店経営を推奨してきた。現在7割が複数店経営によるものだ。今後は、より加盟店が複数店にチャレンジしやすいように、フランチャイズ契約パッケージの導入を検討する。

2019年度の新規出店予定の700店舗はすべて、既存店加盟店の置き換えによる経営を基本としているため、純増数はゼロの予定だ。また、店舗置き換えで発生する費用はすべて本部負担で、過去20年間の累計置き換え店舗数は2526店舗となった。

加盟店とのコミュニケーションでは、社長を含め本部役員と加盟店との直接対話の機会を数多く設けてきた。新たな取り組みとして4月に「ローソン加盟店アドバイザリー委員会」を新設した。加盟店の立場からローソン本部の経営・施策に意見を出して、両者協力のもと、改善改良を進めていくことを目的としている。

同社では2016年から3年間で1000日全員実行プロジェクトを立ち上げ、加盟店支援や人手不足に対応してきた。2大コストとなる人件費と廃棄ロスを減らす取り組みを行い、合計1日当たり6.0人時、月間15万7320円の人件費削減相当の施策を行った。今後は、合計1日当たり7.0人時、月間18万3540円相当の削減を目指す。

2019年度の既存店投資予定額は855億円。内訳は新店投資235億円(今年度新店はすべて既存店の置き換え)、既存店投資110億円、システム関連投資100億円、リース410億円。ほかに商品開発費用として100億円を予定している。

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