ライフnews|「第七次中期経営計画」発表/「2030年度1兆円」目指す
(株)ライフコーポレーション(東京本社:東京都台東区、大阪本社:大阪市淀川区、岩崎高治社長)は4月10日、第七次中期経営計画を発表した。「2030年度に目指す姿」を定めたうえで、その実現に向け2023年度から2026年度の4年間を対象としている。2030年度の数値目標に「売上高1兆円、経常利益350億円、当期純利益220億円、店舗数400店舗」を掲げる。
第七次中期経営計画では「つながり」をキーワードに、「人への投資」「同質化競争からの脱却」「持続可能で豊かな社会の実現に貢献」の3つを主要テーマとして取り組む。
岩崎社長は、「足元の数字を気にしすぎず、目標を達成するため、2023~26年度のマイルストーンはあえて公表しない。2030年度を見据えて、世の中が変わってもライフがありたい姿を定めた。世の中の変化が早いため、中計は無駄ではないかとの声もあるが、私は全従業員のベクトルを合わせ、自分事とするために重要だと思っている。また、中期経営計画を始める前の2000年代初め、経常利益20億円前後にとどまっていたが、第一次中期経営計画では40億円に達した。第二次では80億円、第五次では130億円となった。会社をさらに上のレベルに引き上げるためにはとても大事だと考えている」と語った。
今回のポイントとして岩崎社長は「営業施策、従業員への施策だけでなく、今まで弱かった社会への貢献をど真ん中に置いた。3つの重点施策とカイゼンの輪をつなげ、顧客、従業員がともに『私のスーパーマーケット』と言っていただける会社を目指す」と語った。
「人への投資」では、従業員の成長、生産性の高い働き方、従業員満足度(ES)の向上を実現させる。ESでは外部機関の指標で4.0(5.0満点)、女性管理職比率20%(管理職内比率)、男性育児関連休暇取得率100%を目標とする。
「同質化競争からの脱却」では、ライフ独自の商品と安定した供給網の構築、デジタルを活用したネットと店舗をシームレスにつなぐ快適な買い物環境の提供を目指す。
「持続可能で豊かな社会の実現に貢献」ではライフの経営理念に掲げられているもので、今回の計画ではE(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)の各項目に重要課題を掲げ、各課題の取り組みテーマとして、食品廃棄削減、CO2排出削減、食の安全安心の確保、ビオラル事業の推進、地域社会への貢献、ダイバーシティの推進、コンプライアンスの遵守などを示した。
以上の3つのテーマに取り組むために、社内の声や気付きを問題解決につなげる「カイゼンの輪をつなぐ活動」を進める。「作業のカイゼン」をスタートに「職場」「モチベーション」「業績」「処遇」における問題発見と解決によって、常により良い状態へカイゼンを続ける活動である。生産性向上とコスト最適化を目指す。
また、ライフでは2030年度を見据えた財務基盤の強化と今後の事業展開を勘案した上で、「配当性向30%を目安にしつつも、株主資本配当率(DOE)3%水準での安定的な配当の継続にも留意する」とした新たな株主還元方針を発表した。