4-6月期、アルバイト・中途採用は3割の企業ができず、人手不足深刻化

人手不足が深刻の度を増している。リクルートホールディングス(リクルートワークス研究所)が24日まとめた調査によると、2014年4~6月にアルバイトや中途社員の採用で必要な人数を確保できなかった企業が全体の3割にのぼった。

 

アルバイト・パートの時給も上昇しており、流通・サービス業の多くが対応に苦慮している。

 

調査はインターネットを使い、従業員規模30人以上の企業を対象に6月20~24日に実施。1000社から回答を得た。

 

アルバイト・パートの採用でみると、人数を「確保できた」のは69.4%に対し、「確保できなかった」のは30.6%。業種別で確保できなかった割合が高いのは「小売業」(43.8%)、「飲食サービス業」(42.4%)だった。

 

正社員の中途採用においては、人数を「確保できた」のは67.9%、「確保できなかった」のは32.1%。確保できなかった割合が高いのは「医療・福祉」(46.3%)、「運輸業」(42.4%)だった。

 

また、人手を確保できない状況の見通しについて、解消する「見通しがない」と答えたのは52.7%で、厳しい実態がうかがえる。

 

リクルートワークス研究所では「特に、飲食サービス業や小売業においては、アルバイト・パートの離職率が高まることにより、既存社員の業務負担が高まる一方で、業界のイメージが悪いために採用が難しくなり、既存社員の業務負担がさらに増えるといった、採用難による悪循環に陥っている可能性がある」と分析している。

 

厚生労働省の5月の毎月勤労統計(確報)では、卸売業・小売業のパートの現金給与総額は前年同月比1・7%上昇。

 

景気の回復感や東日本大震災の復興などを背景に産業界全体で人手不足が深刻さを増しており、賃金や労働環境など非正規労働者の待遇改善が大きな課題だ。

 

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