イトーヨーカ堂news|中坪礼統括マネージャーが語る惣菜戦略の2つの狙い
(株)イトーヨーカ堂(東京都品川区、真船幸夫会長兼社長)がオリジナル惣菜ブランド「YORK DELI(ヨークデリ)」の惣菜戦略のポイントは2つ。
「定番の磨き込み」と「新しい客層の取り込み」だ。惣菜・ベーカリー部・中坪礼統括マネージャーが内容について語った。

これからの取り組みのポイントは「食卓出現頻度の高い、定番主食の磨き込み」と「新しい客層の取り込み」の2つです。
定番主食では、おいしさ基準を統一して毎日選べる主食として定番化を目指します。また、定番のから揚げ、ロースかつなど、原料と製法を見直し、味付けを再設計しました。たとえば、から揚げは、いま濃い味付けが流行っていますが、私たちは、毎朝工場で抽出したオリジナルだしを使って毎日食べられる優しい味に仕上げています。

定番主食では、「おいしさ基準の統一」と「手ごろな価格の実現」を重視しました。いま、コメの値段が高騰したため、コメ離れが起こって、消費が減っています。一方で、ヨーカ堂では麺の売上げが10%伸びたというデータがあります。そこで、これからシーズンを迎える冷やし麺を主役にした製造体制にシフトしました。そして、冷やし麺を単なる季節商品にとどめずに、品揃えのバリエーションを増やし、幅広いニーズに対応することで周年商材化を目指します。
いままで、麺は外部の協力メーカーごとに商品設計があって、食感、のどごしについての基準がなかった。そこで、イトーヨーカ堂としての麺の基準、そばはそば粉、配合、製法を統一した。
また、トライアル商品として、昨年の6月に群馬県の郷土料理であるひもかわうどんを商品化したのですが、冷やし麺構成比で15%のヒット商品になりました。冷やし麺全体の売上げも月ごとに2ケタ前後伸びています。お弁当・お惣菜大賞の調理麺部門に選ばれて外部評価も得ました。基準の統一を進めてさらに10%の伸びを目指します。
値ごろ感のつくり方については、シュリンクフィルムから蓋だけの包装に変更したり、番重当たりの積載数を増やせるように容器の種類を統一するなど、1個当たりの包材費、物流費の軽減を進めています。

新規客の取り込みでは、今まで取り切れていない若年ミドル層に対して、スイーツ、サラダに新たに取り組みました。具体的には、女性の「自分へのご褒美」ニーズとして、間食・デザート需要が拡大しています。そこで、「わたしのご褒美プリン」を商品化しました。さらに和スイーツでは定番のおはぎに加えてわらび餅、大学芋を加えました。
新カテゴリーとして野菜を使った主食惣菜「ヴェジボックス」を投入しました。1日の必要野菜の3分の1を摂取できる商品設計でテスト販売した結果、ヴェジボックスの購入客の22%が40代となりました。イトーヨーカドー全体では40代の構成比は12.4%でしたので、「新規客を取り込む」という仮説通りの結果が得られました。このたびの全店展開に踏み切ることで、2026年度は惣菜全体の売上げ5%増を目指します。ヨークデリのアイテム数は130に拡大し、オリジナル比率100%が目標になります。
