協会News|生団連が財政・予算制度改革を各党本部に提言

国民生活産業・消費者団体連合会(略称:生団連)は、今回の衆議院議員総選挙にあたって「財政・予算制度改革についての提言」と題して、独立財政機関の設立による透明性の高い財政・予算制度の構築を各党本部に対して提言した。

提言書の中では課題を5つ挙げている。
・予算の透明性が低く、国民にとって財政の現状把握がしにくい
・特例公債の継続発行により「収支均衡の原則」が完全に形骸化
・特別会計や補正予算の多用による歳出枠の機能不全
・既往予算が既得権益として維持される各省の毎年度の予算要求
・各省大臣が利害代表として本来の責務の全体最適より部分最適を優先しがちであること

そのうえで、国家財政運営にも民間企業経営と同じく、限られた収入を前提条件としたPDCAサイクルを回す透明性の高い仕組みが構築されるべきとして、次の3つを提言している。

(1) 独立財政機関の指針に基づき中期歳出枠を設定し、国民に公表。毎年度の予算編成において予算案の歳出分野や項目に優先順位をつけ、この歳出枠を遵守。
(2) 同機関が歳出の費用対効果や目標との乖離状況を不断に検証・評価し、これを国民に公開。これを次年度以降の予算策定に反映。既得権益から解放されたゼロベースでの予算策定へ。
(3) 中期歳出枠の考え方、予算編成手続きおよび検証・評価の国民に対する開示。国民が理解し、納得する財政運営を実現。

生団連は、活動の重点課題の一つとして「税金のムダ使いへの監視、分析の強化」を掲げている。提言したような仕組みができてはじめて、財政・予算運営について国民の信認が得られるとしている。

提言の詳細は生団連公式サイト

生団連は2011年12月2日に清水信次(株)ライフコーポレーション会長が創設。消費者団体から製配販までがその趣旨に賛同して参加し、現在、団体会員28団体、企業会員514法人、特別会員9団体の計551企業・団体(6月14日時点)で構成される。会長は小川賢太郎(株)ゼンショーホールディングス代表取締役会長兼社長。

検索ワード:国民生活産業・消費者団体連合会 生団連 提言 小川賢太郎

 

関連カテゴリー

戦略 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧