イオンnews|食品廃棄物削減に向けた2つの目標を策定
イオン(株)(千葉市美浜区、岡田元也社長)は、食品廃棄物削減に関する目標を策定した。第1に、2025年までに食品廃棄物を発生原単位で半減(2015年対比)させること、第2に食品廃棄物を資源として活かすため、店舗・生産者・リサイクル業者との連携による「食品資源循環モデル」を2020年までに、全国10カ所以上(1000店舗以上)で構築すること。この2つを目標とする。
世界では、9人に1人に当たる7億9500万人が十分な栄養を摂れない一方で、食品の3分の1の13億トン(年間)が廃棄されている。日本国内では食料自給率が4割を切るなか、廃棄されている食料品は2775万トンにもなる。
国連では2030年に向けた「持続可能な開発目標(SDGs)」において、世界全体の一人当たりの食料廃棄を半減する目標が明示された。イオンでは、この2030年より5年早い2025年に、廃棄物半減を目標とする。
具体的な活動としては、賞味期限が1年以上の「トップバリュ」の加工食品について、賞味期限の表記を「年月日」から「年月」に変更する。2018年4月をめどに一部商品で切り替え、順次変更していく。また、「おいしく食べられる期限」を示した賞味期限の意味を認知してもらい、劣化が早い食品に表示されている消費期限との違いを知ってもらう活動を推進する。
「食品資源循環モデル」の構築の一つには、まず廃棄物をただ廃棄するのではなく、資源として活用することを挙げている。たとえば、店舗や「トップバリュ」商品の製造過程で排出した食品廃棄物を堆肥としてリサイクルする。また、イオンの直営農場で育てた農産物を店舗で販売するというイオン完結型「クローズド・リサイクル・ループ」の実施。それに加えて、全国各地のパートナー企業との連携により、それぞれの地域特性に合わせた取り組みを行う。
ほかにも、政府や自治体と連携して、キャンペーンなどで食品ロス削減を呼びかける。イオンは、これまでも3R(Reuse・Reduce・Recycle)の手法で廃棄物ゼロを目指してきたが、今回、具体的な数値目標を策定することで、取り組みをより加速させる。
検索ワード:イオン 食品廃棄物 食品資源循環モデル