「サンドラッグCVS」シニア向けのコンビニ革新
コンビニエンスストアに新規参入企業が現れた。
ドラッグストア業界第2位のサンドラッグだ。
コンビニ飽和説が広まる中での新規参入。
といっても、シニアに特化したコンビニ。
14日の日本経済新聞の記事。
店名は「サンドラッグCVS」。
売場面積は、標準的なコンビニの1.5倍にあたる200㎡(約60坪)。
弁当や惣菜、飲料などのコンビニ商品に加えて、
一般医薬品(大衆薬)や健康食品の高齢者向け売れ筋商品800品目を揃える。
しかも菓子や飲料、即席麺などはドラッグストアの仕入れルートを活用して、
通常のコンビニより3割安く販売する。
また、油を使わない惣菜を店内調理して提供するなど、健康志向を強調。
まさにドラッグストア側から発想したコンビニだ。
今月中にシニア世帯の多い東京都江戸川区に第1号店を開店し、
今後1年で10店程度を出店する計画。
全国展開も視野に入れている。
業態間の競争が、業態の融合を加速する。
これを「コンバイン」という。
つまりは「結合」。
そしてこれが、
商人舎の主張と一致する。
「業態からフォーマットへ」の転換。
フォーマットとは「業態が分化したもの」
(神戸大学名誉教授・田村正紀)。
そしてフォーマット開発の有力な手法が「コンバインすること」、
つまりコンビネーションである。
サンドラッグCVSはコンビネーションそのもの。
「イノベーション」概念の生みの親はヨーゼフ・シュンペーター。
そのシュンペーターが提唱したのは、
「既存のものの新しき結合」
“Neue Kombination”
英語にすると、
“New Combination”
新しいコンビネーションこそ、
業態イノベーション、
すなわちフォーマット開発の強力な手法なのである。
サンドラッグCVSは、
だから久しぶりに「新規参入したコンビニ」の
イノベーションと呼ぶことができる。
世界で最も高齢化が進む日本は、
イノベーションの宝庫でもある。
悲観ばかりしていられない。
検索キーワード: サンドラッグ ドラッグストア コンビニエンスストア シニア