セブンーイレブンnews|災害情報把握の「セブンVIEW」、断水・浸水実証実験も

(株)セブン-イレブン・ジャパン(東京都千代田区、永松文彦社長)は、2015年に災害時の店舗や配送状況を迅速に把握するためのITを活用した災害対策システム「セブンVIEW」を構築している。開発当時、台風・地震などの自然災害が多数発生して、より詳細な地域状況の「見える化」の必要性が求められたことが背景にある。

セブンVIEWは「Googleマップ」上に、停電などの全店舗の状況、各エリア拠点である地区事務所や工場、配送トラック、サプライチェーンの状況、さらに、あらゆる災害、交通、気象、避難などの情報を一元的かつ自動的に集約できるシステムとして運用されている。「極端気象」によって災害時における店舗との相互連絡や 早急な状況把握はますます重要になっている。

■災害発生時の店舗情報等を集約(画像はイメージ、以下同)
全国のセブン‐イレブンが対象。停電・回線障害・災害休業など災害時の店舗状況や配送トラックの状況を見える化できる。

■公共情報の画面表示
地震・台風や火山・暴風雨・大雨・洪水・暴風・大雨・波浪・高潮・河川洪水など公共情報
(L アラート)が発令されているエリアを色分けし見える化。該当エリアにおける店舗状況が確認できる仕組み。

2022年には新たに、店舗の状況などを加盟店オーナー自身の端末から共有できる「オーナーコミュニケーションアプリ」の導入が進められている。災害発生時、加盟店から本部に対して、店舗の営業状況(休業とその要因)、停電状況、商品の納品について(停電等による受入可否)の情報を入力して、店舗状況を本部と加盟店で共有する。オーナーの通信端末は自宅や避難先でも入力可能。迅速な状況把握や対応策の検討に役立てる。

また2022年4月から店舗設備を活用した断水状況の把握・予測、2022年7月から1年間、佐賀県内の3店舗(これまでに浸水被害を受けた店舗の一部)に設置した冠水センサによる浸水状況の把握・予測といった実証実験も行われている。

■店舗設備を活用した断水把握・予測の実証実験
店舗に設置されているセブンカフェマシンで、コーヒー抽出時に使用する水の補充状況によって断水状況を把握。複数店舗での警報を確認した場合にエリアでの断水情報として検知することで、精度の高い断水予測につなげる。全国の一部店舗約4500店で実験中だ(2022年9月末時点)。

■冠水センサによる浸水状況の把握・予測
店舗敷地内に冠水センサを設置し、浸水情報を把握。その情報を「セブンVIEW」に連携することで、店舗浸水被害に対する事前準備と減災に活かす。

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