ターゲットnews|ブライアン・コーネルCEOの発言「オンラインは275%増」
米国チェーンストアランキング第8位で、同じく米国ディスカウントストア第2位のターゲットのブライアン・コーネルCEOが4月23日、CNBのインタビュー番組「スクウァーク・ボックス」で2月2日に始まった第1四半期の状況について次のように述べた。
「オンラインショッピングの倍増によって既存店の売上高はこれまでのところ7%以上増加しているが、経費も増大しているため、それが利益を圧縮している」
人々は小売店への来店を避けて、オンライン購入を増やしている。ターゲットもネット販売で市場シェアを増やした。しかし、約1900店舗での売上高は多少下がっているため、株価も下落している。
時給の2ドル引き上げやボーナスの支給、有給の病気休暇など、新型コロナウイルス関連の従業員への支出にすでに3億ドルを費やしている。また、売上げが減っている衣料品やアクサリーなどの在庫処分、粗利益率の低い生活必需品の売上構成の増加などが、営業利益に影響を与えている。
実際、食品などの生活必需品の既存店売上高は20%以上増加しているが、衣料品とアクセサリーは逆に20%以上減少、家庭用品は多少の増加となっている。
消費者は、以前の衝動買いを控え、必要な商品の購入だけにしぼり始めている。買物頻度も減っており、必需品から調剤まで揃えられる「ビッグボックス」(大型店)であるターゲットなどに有利な状況となっている。
コーネルCEOはさらに続ける。
「オンライン販売は傘下のシップトによる即日配達が成長している。4月には店舗ピックアップが通常の7倍に増えた週や、1日の売上げがサイバー・マンデーの2倍になった日があった。また、イースター直前の金曜日には、シップトの販売量が通常の1週間分にもなった。4月は、今のところ既存店でのオンラインによる売上高が前年比275%以上増加している。今後に関して、この状況が続くしばらくの間は、ワンストップ・ショッピングのターゲットなどに有利に働くだろうが、5月25日のメモリアル・デーにどのような状況になっているかはわからない」
〈ブライアン・コーネルCEO〉