ウォルグリーンnews|3Q売上高390億ドル・7.2%増/年度内の買収で非上場に

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(イリノイ州ディアフィールド、ティム・ウェントワースCEO)は、5月31日で終了した2025年8月期の第3四半期決算を発表した。

同社は3月にプライベートエクイティー(未公開株)投資会社の「シカモア・パートナーズ」による買収に合意していて、取引は第4四半期中に終了する見込み。買収完了後はウォルグリーンは非上場となるため、同社にとっては上場企業として最後の業績発表となる。

アメリカのドラッグストア業界はCVSヘルスを筆頭に、医療保険や薬剤給付管理(PBM)などへ事業を拡大している。一方でウォルグリーンは、PBMやプライマリー・ケア「ビレッジMD」の展開、さらに業界3位の「ライトエイド」の買収などに奔走したものの、業績は回復せず。さらに近年の医薬品の利益率の低下や、アマゾン、ウォルマートといった他社に顧客が流れてしまっていることも業績不振を加速させた。

第3四半期(3~5月)の売上高は389億8600万ドル(1ドル150円換算で5兆8479億円)で前年同期比7.2%増、営業利益は5300万ドル(80億円)で52.3%減、純損失は1億7500万ドル(263億円)で150.9%減。

事業部門別では、U.S. Retail Pharmacy(米国ドラッグストア部門)が売上高は307億1500万ドルで7.8%増、調整後営業利益が49億4800万ドルで1.5%減。既存店売上高は10.3%増加し、そのうち調剤は14.6%増、小売りは2.4%減少した。

主にイギリスのブーツが占めるInternational(海外部門)は、売上高61億7200万ドルで7.8%増、調整後営業利益が2億1400万ドルで22.0%増だった。既存店売上高は調剤が5.4%増、小売りが6.0%増。またオンライン販売「Boots.com」の売上げは18.7%増加し、小売部門売上高の17%を占めている。

U.S. Healthcare(米国ヘルスケア部門)は売上高21億0200万ドルで1.1%減。営業損失は6400万ドルだが、調整後営業利益は5400万ドルとなっている。

ウェントワースCEOのコメント。
「第3四半期の業績は、米国ヘルスケア部門の継続的な改善とコスト削減策の成果を反映したものとなっていますが、アメリカのフロントエンド(店頭)販売は引き続き低調に推移しています。ウォルグリーンは今後も事業再生計画に注力していきます。これには時間、規律ある集中力、そしてこれからも変化する薬局や小売環境に対応するために必要な投資と資金の需要を管理するバランスの取れたアプローチが必要となります」

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