ウォルマートnews|20年度総収入56兆円・6.7%増も日英子会社売却で減益

ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は、1月31日に終了した2021年1月期の第4四半期(2020年11月~2021年1月)と通期の決算を発表した。

第4四半期の売上高は1509億8500万ドル(1ドル100換算で15兆0985億円、以下同)で前年同期比7.4%増加、会員費を含む総収入は1520億7900万ドル(15兆2079億円)で7.3%増加。営業利益は54億8700万ドル(5487億円)の3.1%プラスだったが、純利益はマイナス20億9100万ドル(マイナス2091億円)、マイナス150.5%の増収減益となった。ちなみに前年度の純利益は41億4100万ドルの黒字だった。第4四半期の損失は、子会社である日本の西友とイギリスのアズダの株式の大半を売却したことによる評価損が主な要因である。

ウォルマートの事業部門別にみていく。米国内のウォルマートUS、国際部門のウォルマート・インターナショナル、そしてメンバーシップホールセールクラブのサムズクラブの3部門に分けられる。

ウォルマートUSの第4四半期売上高は995億8500ドル(9兆9585億円)で7.9%増加、営業利益は17.4%増加して51億6800万ドル(5168億円)だった。既存店売上高(ガソリン販売を除く)はプラス8.6%、客数がマイナス10.9%、客単価がプラス21.9%、eコマースはプラス69%となった。

インターナショナル部門は、売上高が348億7300万ドル(3兆4873億円)で5.5%増(為替の影響を除くと6.3%増)、営業利益は9億6400万ドル(964億円)の12.8%減。

サムズクラブの売上高は165億2700万ドル(1兆6527億円)で8.1%増、営業利益は3億8900万ドル(389億円)で1.3%増加した。既存店売上高は10.8%プラス、客数8.4%プラス、客単価2.2%プラスだった。

一方、通期では売上高が5552億3300万ドル(55兆5233億円)で前年比6.8%増加、会員費を含む総収入は5591億5100万ドル(55兆9151億円)で6.7%増加した。営業利益は9.6%増加の225億4800万ドル(2兆2548億円)、そして純利益は前年より9.2%減少して135億1000万ドル(1兆3510億円)だった。

部門別では、ウォルマートUSの通年売上高はが8.5%増加して3699億6300万ドル(36兆9963億円)で全体の66.6%を占めている。営業利益は191億1600万ドル(1兆9116億円)で10.0%の増加だった。既存店ベース(ガソリン販売を除く)でも売上高はプラス8.6%となった。

インターナショナル部門は、売上高が1213億6000万ドル(12兆1360億円)で1.0%増加(為替の影響を除くと5.2%増)、営業利益は36億6000万ドル(3660億円)の8.6%増となった。

サムズクラブは売上高が8.7%増加して639億1000万ドル(6兆3910億円)、営業利益は16.1%増加の19億0600万ドル(1906億円)だった。既存店売上高は11.8%増加した。

ウォルマートは2021年1月31日時点で、アメリカ国内にスーパーセンター3570店、ネイバーフッドマーケット686店、ディスカウントストア374店、小型店など102店、コンビニエンスストア8店、そしてサムズクラブ599店の計5342店、海外に6101店、合計1万1443店舗を展開している。

アメリカでは2020年12月から新型コロナウイルスのワクチン接種が始まっており、ウォルマートやクローガー、ドラッグストアチェーンのCVSヘルスとウォルグリーン・ブーツ・アライアンスといった、店舗内薬局を併設する小売企業がその接種会場として指定され、政府の接種計画を後押している。

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