ウォルマートnews|次世代フルフィルメントセンターが今夏稼働予定
ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は今夏、次世代のフルフィルメントセンター(FC)をイリノイ州ジョリエットで稼働させると発表した。これは、今後3年間で4カ所建設される最新の施設の一つとなる。
新しいFCは、オーストリアに本拠を置くクナップ(Knapp)社と提携して開発した最先端のフルフィルメントセンターだ。AIで効率化されたロジスティクスで倉庫の保管能力を倍増させ、荷受けから発送まで12ある作業手順を5つのステップに簡素化する。5つのステップは、荷下ろし(Unload)、荷受け(Receive)、ピックッキング(Pick)、梱包(Pack)、発送(Ship)で、このシステムは特許出願中である。
「荷下ろし」は、メーカーや売り手から出荷された商品ケースをアソシエイトがトレーラーからベルトコンベアに載せる。
「荷受け」は、アソシエイトがケースから商品を取り出してトート(専用のコンテナ)に入れかえる。商品が入ったトートは、自動ストレージのロボットによって何百万もある棚に収納される。
「ピックッキング」では、商品を梱包するピッキングエリアにトートが運ばれる。商品を集めて運ぶ作業はロボットが行うので、アソシエイトは歩く必要がなくなる。従来のアソシエイトの歩行距離は1日最大9マイル(約14.4km)だった。
「梱包」では、注文内容から必要なダンボール箱を計測し、箱は自動で組み立てられる。ピッキングエリアでは一人のスタッフが最大で同時に4つの注文を捌くことができるので、注文から30分以内に出荷状態にできる。
「発送」では、注文品が入った箱が自動的にテーピングされ、宛名ラベルが貼られて所定のゾーンに運ばれ、出荷される。
このロジスティクスは、ニュージャージー州ペドリックタウンのFC内でテストされ完成度を高めた。ジョリエットFCを含め、今後開設される予定の4カ所の次世代FCが稼働すると、国内の75%の人口に対して、マーケットプレイスを含む数百万の商品の配達が2日以内に可能となる。これに既存の31カ所のFCを合わせると国内の95%がカバーでき、当日配達も80%で可能となる。
ジョリエットFCのほか、2023年春にマコーズビルFC、2023年秋にランカスターFC、2024年にグリーンキャッスルFCが稼働する予定だ。