ウォルマートnews|On-Line食品宅配は今年中に全米4割の世帯をカバー
ウォルマートは、今年末までにアメリカ合衆国の全世帯の4割に食品の宅配を実現させる計画を発表している。その「オンライン・グロサリー宅配」をジョージア州の州都アトランタのメトロ地域にも拡大する。
今回のアトランタ地域の30店舗を加えると、現在、全体では約1200店舗で提供している。驚くべきことだが、今年中にさらに1000店舗が加えられ、約2200店となる。
アトランタ地域では、ウォルマートのパーソナル・ショッパーズのチームと協力して、ドアダッシュ社が配送を受け持つ。同社は2013年創業のベンチャー企業だ。サンフランシスコに本拠を持つテクノロジー・カンパニーで、北米大陸のアメリカとカナダの650以上の都市で、配達サービスを行っている。
乗り合いタクシーのウーバーと同様のシステムで、一般消費者を契約社員として雇って、レストランの食材メニューを配達するサービスで成長してきている。今回、ウォルマートと組んで、グロサリーの配達サービスに領域を拡大する。配達は、最低購入額30ドルで配達料9.95ドル。早ければ即日配達も可能である。
初回は最低購入額50ドルの注文で無料配達サービスをする。
ウォルマートは、同様の契約を「ポストメーツ」、「ウーバー」、「デリブ」とも結んで、一挙に配達エリアを広げる作戦である。現在、チャールストン、ダラス、デンバー、オーランド、フェニックス、タンパ、サンホゼなどの大都市でサービスを提供している。
一方、ウォルマートのメンバーシップホールセールクラブ「サムズ・クラブ」は、今年2月から業界大手の「インスタカート」と提携して、オンライン・グロサリー配達を展開している。このインスタカートは、独自のサイトとアプリを持っていて、ショッパーも社員が行っている。つまりサムズではインスタカート社員がピックアップして、配達する。その分、コストは高くなる。
反対にウォルマートは自らストア・ピックアップ要員を店内に抱えている。教育や訓練も施している。デジタルサービスの顧客と接点を、自ら行うのがウォルマートの考え方である。