7月百貨店売上速報|高額品好調で4社ともに増収/三越伊勢丹116.6%

主要百貨店4社の7月売上高が発表された。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比116.6%、大丸松坂屋百貨店は108.4%、阪急阪神百貨店は112.0%、高島屋は107.7%だった。東京では12日(月)から緊急事態宣言が再発令され、大阪ではまん延防止等重点措置が8月22日(日)まで延長となった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の既存店売上高は前年同月比116.6%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは前年比126.9%、日本橋本店の店頭売上げは107.0%。同社では6月21日以降、全店舗で通常営業とし、2020年比の伸び率でも6月を上回った。ラグジュアリーブランドや希少性が高いデザイナーズブランド等、高付加価値な商品を中心に売上げを下支えした。なお、売上げの2019年比では(株)三越伊勢丹計で約8割、グループ百貨店計で約9割弱、合わせた国内百貨店計で約8割強と引き続き回復基調を維持している。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、山本良一社長)は、(株)大丸松坂屋百貨店が前年同月比108.4%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体では107.8%。ラグジュアリーブランドや宝飾品が引き続き好調であったほか、イエナカ食として惣菜や菓子も相対的に堅調だった。

エイチ・ツー・オーリテイング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は前年比112.0%。阪急本店が前年比120.3%、阪神梅田本店が84.6%だった。夏のクリアランスを6月スタートに早めたことや、中元のEC売上高が2桁増と好調で、全体では前年実績を上回る見込みだ。阪神梅田本店は、建て替え工事の影響で、売場面積が全館で約2割減少(食品売場は約4割減)していることに加え、臨時休業もあり厳しい状況だ。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の7月度店頭売上高は、高島屋単体の11店舗で既存店前年比107.7%、国内百貨店子会社3社を加えると前年比107.3%となり、全体では前年比105.5%。特選衣料雑貨・宝飾品・呉服などの高額品やスポーツ・食料品などが好調だった。一方、紳士服・紳士雑貨・婦人服・婦人雑貨・子供・リビングが前年を下回った。

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