イズミnews|年商7321億円0.3%増・経常利益8.1%減の増収減益
(株)イズミ(広島県広島市、山西泰明社長)は、2019年2月期の本決算を発表した。
営業収益は7321億3600万円(前年同期比0.3%増)、営業利益352億7300万円(8.3%減)、経常利益350億9900万円(8.1%減)、純利益234億8800万円(12.8%減)の増収減益。
営業利益率、経常利益率ともに4.8%。
主力の小売事業の営業収益は7124億1000万円(0.3%増)、営業利益は302億2400万円(9.5%減)。既存店売上高は0.6%減だった。
コスト面では、商品仕入れにおいて、引き続き原価低減とロスの抑制を推進して、売上総利益率の改善に努めた。また、販売費および一般管理費は経費抑制に努めたが、人件費と新設店舗の創業経費などが増加した。それによって、営業利益は前年を下回った。
自然災害の被害も影響した。昨2018年7月豪雨で、広島県内2店舗、岡山県内1店舗の計3店舗が店内浸水した。そのうち2店舗は早期に営業を再開したが、1店舗は閉店を余儀なくされた。さらに、被災地救援を目的としての支援活動や、これら3店舗を除くグループ199店舗において、災害義援金募金活動を展開して被災地の復興に向けた取り組みも行った。
商品面では、品質・価格の両面で競争力のある品揃えを追及するMD戦略「いいものを安く」の領域の拡大を図った。
食料品分野では「これ旨」など、付加価値が高く差別化できる商品開発に努めるとともに、5月には購買頻度の高い商品を中心に値下げする「毎日のくらし応援!ザ・値下げ最大340品目」を開始した。
夏以降は、中元商戦が順調だった一方で、豪雨災害や度重なる台風襲来の影響を受けて、営業的に難しい局面が続いた。秋口に入ってからは温暖な気候の影響で、衣料品の季節商材の販売が伸び悩んだ。冬は、歳暮ギフトが堅調に推移した半面、青果物の市況悪化が販売価格を低下させた。
店舗面では、8月に合同会社西友から譲り受けた2店舗を、それぞれ10月にゆめタウン下松(山口県下松市)、12月にゆめタウン姫路(兵庫県姫路市)としてオープンさせた。さらに、食品スーパーマーケット業態では、9月にゆめマート城野(北九州市小倉南区)、11月にゆめマート久米(岡山市北区)、ゆめマート木太(香川県高松市)を出店した。また、既存店では、4月にゆめタウン徳島(徳島県板野郡藍住町)、ゆめタウン行橋(福岡県行橋市)をリニューアルオープンした。
2020年の通期は、営業収益は7613億円(4.0%増)、営業利益374億円(6.0%増)、経常利益370億円(5.4%増)、純利益227億円(3.4%減)の増収増益を見込んで、起死回生の年とする。