J.フロントnews|第2Q売上高3196億円41.5%減・163億円の赤字

J.フロントリテイング(株)(東京都中央区、好本達也社長)が2021年2月期第2四半期の連結決算を発表した。

その3月から8月までの連結業績は、売上高3195億8900万円(前年同期比41.5%減)、営業損失206億3700万円(前年同期は営業利益251億7500万円)、純損失163億1100万円(前年同期は純利益143億6700万円)の赤字決算となった。

同社グループの中核事業である百貨店事業およびパルコ事業では、新型コロナウイルス感染症が拡大したことで、インバウンド消費の消滅、4月の緊急事態宣言による店舗の営業自粛など、業績に甚大な影響を受けた。

大丸や松坂屋の百貨店事業は、売上収益701億0200万円(46.9%減)、営業損失213億5700万円(前年同期は営業利益105億8000万円)だった。

緊急事態宣言の解除を受けた営業再開後、6月から7月にかけて緩やかに回復したが、8月には感染者増大によって回復のペースが足踏み状態となった。一方、消費者の在宅での購買意欲の高まりを受けて、ECやライブコマースの強化に取り組んだ。

地方・郊外店対策の一環として、開業40周年を迎えた大丸須磨店では、初めての大規模改装(第1期)を実施した。大丸芦屋店も全館リニューアルを実施し、芦屋の街にふさわしい上質な空間と品揃えの地域密着型のコンパクト百貨店に生まれ変わった。大丸松坂屋百貨店に吸収合併されると同時に、屋号を変更した大丸下関店でも18年ぶりとなる全館リニューアルを実施した。

パルコ事業は、売上収益301億1500万円(31.1%減)、営業損失26億0400万円(前年同期は営業利益58億6500万円)だった。

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、パルコ店舗の休業や時間短縮営業を余儀なくされた。そのため、出店テナントの条件緩和施策の実施、エンタテインメント施設の営業休止などの影響を受けた。緊急事態宣言解除後は、インテリア、家電、書籍などの巣ごもりアイテムの強化、エンタテインメント施設でのオンライン配信などの諸施策に取り組んだ。

不動産事業は、売上収益68億1500万円(22.7%減)、営業利益16億3400万円(71.5%減)だった。

エリアの魅力を最大化し、地域とともに成長する「アーバンドミナント戦略」の一環として、2020年11月6日に開業する名古屋の「BINO栄(ビーノサカエ)」オープンに向けた準備を行うとともに、重点エリアである上野、名古屋栄、京都、心斎橋、神戸において新規不動産開発を推進した。

クレジット金融事業は、売上収益45億9300万円(11.7%減)、営業利益4億5300万円(58.3%減)だった。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う臨時休業や営業時間の短縮によって、大丸松坂屋百貨店や外部加盟店でのカード取扱高および加盟店手数料などが減少した。

通期は、売上収益3375億円、営業損失206億円、税引前損失256億円、親会社に帰属する当期損失186億円を見込む。

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