J.フロントnews|第3Q売上収益2307億円36.2%減・純損失156億円の赤字
J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、山本良一社長)が、2021年2月期第3四半期の連結業績を発表した。
売上収益は2306億9900万円(前年同期比36.2%減)、営業損失は184億8300万円(前年同期は営業利益370億4200万円)、純損失は156億3200万円(前年同期は209億9700万円の利益)の赤字決算となった。
百貨店事業の売上収益は1122億2400万円(42.0%減)。減損損失の計上もあって、営業損失は220億8700万円(前年同期は営業利益140億3200万円)。
9月、10月にかけて消費マインドは段階的に回復していたが、新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加した11月は売上げの回復が遅れた。
第3四半期単独(9~11月度)の売上高は対前年比23.2%減、対前々年比24.1%減とやや足踏み状況が続いている。国内富裕層を狙った外商は高額品を中心に堅調で、特選品6.5%増、美術品9.3%増となった。一方、インバウンド売上げは96.6%減と、ほぼ消失した状態が依然継続している。
パルコ事業の売上収益は493億9100万円(43.9%減)、営業損失は15億7900万円(前年同期は101億3000万円の営業利益)。
「心斎橋パルコ」は、新型コロナ感染症拡大第3波のタイミングでの開業となったが、売上げは想定目標を上回った。1F、2F「ラグジュアリー」「モード」、6F「ジャパンカルチャー」などの売場が特に好調だった。隣接する「大丸心斎橋店」で若年層の買上げが増加するなど相乗効果も創出している。
不動産事業は、売上収益110億4800万円(16.7%減)、営業利益25億9700万円(63.9%減)。
エリアの魅力を最大化し、地域とともに成長する「アーバンドミナント戦略」の一環として、11月6日に名古屋の「BINO(ビーノ)栄」を開業するとともに重点エリアである上野、名古屋栄、京都、心斎橋、神戸において新規不動産開発を推進した。
また、パルコの完全子会社化に伴い、不動産事業のパルコへの一元化に向けた物件の移管などの諸手続きを行って、不動産機能の集約化を図った。