ワッツnews|第1Q売上高127億円0.1%減も経常利益113.0%増
(株)ワッツ(大阪市中央区、平岡史生社長)が2021年8月期第1四半期の業績を発表した。
9月~11月の連結業績は、売上高126億9300万円(前年同期比0.1%減)、営業利益4億9100万円(137.4%増)、経常利益4億7000万円(113.0%増)、四半期純利益5億2700万円(477.8%増)。
アメリカではバラエティストア、あるいはダラーストアと呼ばれる日本の「100円ショップ」。ワッツはダイソー、セリエに続いて三番手に入るが、この四半期は減収大増益だった。
前期に中国現地法人の譲渡や「SostreneGrene(ソストレーネ・グレーネ)」の撤退に向けた店舗閉鎖を実施したことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により海外事業および国内ファッション雑貨事業の売上高が減少した。一方で、国内100円ショップ事業が堅調に推移し、減収分を補って前期並みの売上高を確保した。
不採算事業の整理が進んだことに加え、出店・改装にかかる費用が抑えられたことによって、営業利益、経常利益は大幅な増益となった。また、同社連結子会社である(株)ヒルマー・ジャパンの事業撤退に当たり、共同出資会社からの借入金の免除を受けたことで債務免除益を計上した。
営業利益率は3.8%、経常利益率は3.7%。
同社グループは、100円均一ショップ「Watts(ワッツ)」「Wattswith(ワッツウィズ)」「meets.(ミーツ)」「silk(シルク)」を展開する。
収益源の多角化を図るべく、国内100円ショップ事業だけでなく、ファッション雑貨店やディスカウントショップの運営にも取り組む。
国内100円ショップ事業では、引き続き100円以外の価格帯(200円~1000円)の商品導入を進めており、委託販売型店舗での取り扱いについても積極的に拡大している。また、同社100円ショップ内に、「BuonaVita(ブォーナ・ビィータ)」コーナーを設けた店舗を展開するなど、グループ事業間でのシナジー強化に取り組んでいる。
国内その他事業では、心地よい生活を提案する雑貨店「BuonaVita」が21店舗を展開する。店舗の特性に合わせた商品構成の見直しやLINE公式アカウントを活用した販売促進活動に取り組む。デンマークのライフスタイル雑貨店「SostreneGrene」は4店舗を展開しているが、この事業については撤退することを決定したため、同期中の事業撤退に向けた準備を進めている。生鮮食品スーパーマーケットとのコラボ事業である「バリュー100」は1店舗を、ディスカウントショップ「リアル」は6店舗を展開する。
海外事業では、東南アジアを中心とした均一ショップ「KOMONOYA(こものや)」が、タイで49店舗(前年比1店舗減)、マレーシアで2店舗、ベトナムで5店舗、ペルーで19店舗(1店舗減)を運営する。中国での均一ショップ「小物家園(こものかえん)」は6店舗を展開する。自社屋号の「KOMONOYA」「小物家園」の店舗数は81店(2店舗減)。
出店状況については、通期計画の144店舗に対して今期は42店舗出店した。一方で不採算店舗の整理や母店閉鎖による退店が13店舗あり、11月末店舗数は、直営が1244店舗(29店舗純増)、FCその他が25店舗(増減なし)の計1269店舗となった。また、Wattsブランド店舗である「Watts」「Wattswith」については、684店舗(45店舗純増)と全体の半数を超えた。