ビックカメラnews|年商8156億円2.9%増・経常利益20.4%減/増収減益
(株)ビックカメラ(東京都豊島区、秋保徹社長)が2023年8月期の本決算を発表した。
2022年9月1日~2023年8月31日の業績は、売上高8155億6000万円(前年同期比2.9%増)、営業利益142億1500万円(20.4%減)、経常利益165億6600万円(20.4%減)、当期純利益 29億3600万円(49.1%減)で、増収減益となった。
営業利益率1.7%、経常利益率2.0%。
家電小売業界における売上げは、ゲームなどが好調だったが、テレビ、エアコンや調理家電が低調であったため、総じて低調に推移した。
このような状況のなか、同社グループは「専門性と先進性で、より豊かな生活を提案する、進化し続けるこだわりの専門店の集合体」と定めた企業理念のもと、「原点回帰」「強い店舗」「収益構造の抜本的見直し」「EC事業の加速度的な成長」「人を成長の原動力とする経営」の5点を経営方針に掲げ、その実現に向けて「従業員のウェルビーイング推進」を筆頭に、質の改善を目標とする「生産性向上戦略」および量の拡大を目指す「成長戦略」を3大戦略として取り組んだ。
新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んでいた免税売上げは、足元ではコロナ前の8割程度まで回復した。
物品販売事業は、売上高 8024億6300万円(3.0%増)、経常利益 144億6300万円(20.6%減)。音響映像商品、家庭電化商品及び情報通信機器商品は低調だったが、ゲームなどその他の商品が好調に推移した。一方で、粗利率が比較的低い商品の売上構成比が上昇したことにより売上総利益率が悪化し、人件費増に伴い販売費および一般管理費が増加した。
BSデジタル放送事業は、売上高116億2500万円(0.7%増)、経常利益19億7400万円(18.0%減)。配信ビジネスなどの放送外収入が増加したことにより堅調に推移したが、開局15周年特別番組を含むコンテンツの開発強化やスタジオ設備の更新に伴う償却費増により、コストが増加した。
店舗展開では、2022年11月に「ビックカメラ 千葉駅前店」(千葉県千葉市)を開店した。グループ会社では、(株)コジマが 2023年7月14日に「コジマ×ビックカメラ 有明ガーデン店」(東京都江東区)を、9月1日に「ビックカメラ 聖蹟桜ヶ丘駅店」の閉店後、跡地に「コジマ×ビックカメラ 聖蹟桜ヶ丘駅店」(東京都多摩市)を開店した。