良品計画news|年商7846億円18.6%増・経常利益29.6%増/増収増益
(株)良品計画(東京都文京区、堂前宣夫社長)が2025年8月期の本決算を発表した。
2024年9月1日~2025年8月31日の連結業績は、営業収益7846億2900万円(前期比18.6%増)、営業利益738億4000万円(31.5%増)、経常利益723億0100万円(29.6%増)、当期純利益508億4600万円(22.3%増)。営業収益および各段階利益は増収増益となり、いずれも過去最高を更新した。営業収益は、国内外での出店による店舗数の増加に加え、既存店売上高が好調に推移したことで増収となった。
営業利益率は9.4%、経常利益率は9.2%。
同社が展開している店舗バナー(ブランド)は、無印良品、MUJIcom、MUJI to go、Cafe MUJI、Café&Meal Muji、IDEE。
国内事業の営業収益は4701億4300万円(20.9%増)、セグメント利益は521億1100万円(31.2%増)と増収増益だった。営業収益は、スキンケアや日用消耗品をはじめとする商品力の強化を軸に、SNSや自社アプリなどを活用したマーケティングの継続、さらに店舗運営や在庫管理などのオペレーション力向上が寄与したことで、増収となった。既存店の売上高は、通期にわたってプラス基調が継続した。また、売上げの伸長に伴い、借地借家料、運搬・配送費をはじめとする販管費率の改善が進み、営業利益は増益となった。
海外事業は東アジア事業、東南アジア・オセアニア事業、欧米事業の3事業に分かれる。
東アジア事業の営業収益は2222億4700万円(14.2%増)、セグメント利益は427億9400万円(20.4%増)と増収増益だった。中国大陸は、積極的なプロモーション活動を軸にオンライン販売が伸長した。また、生活雑貨および食品が牽引し、売上げが好調に推移した。さらに、原価率の改善や値下げの抑制に伴う営業総利益の改善も寄与し、増収増益となった。台湾、香港も増収増益。韓国は、既存店売上高が伸長し増収となったものの、為替影響により減益となった。
東南アジア・オセアニア事業の営業収益は501億0500万円(28.0%増)、セグメント利益は55億8400万円(21.4%増)と増収増益。ベトナム、マレーシアなどを中心に出店拡大したことに加え、既存店売上高も第2四半期以降復調し、増収となった。出店や人員強化に伴う経費が先行した一方、為替による押し上げ影響もあり、増益となった。
欧米事業の営業収益は421億3300万円(7.9%増)、セグメント損失は69億2200万円(25.7%増)。不採算店舗の閉鎖により店舗数は前期比で減少したものの、既存店の売上高が伸長し、増収増益となった。欧州では、前期の事業再編に伴う構造改革で不採算店を閉鎖し、収益性の改善が進んだことにより増収増益となった。北米では、店頭在庫の拡充が既存店の売上伸長に寄与するとともに、カナダの不採算店舗の閉鎖も利益改善に貢献し、増収増益となった。
8月末時点の無印良品(ライセンスドストアを含む)の店舗数は、国内683店、海外729店の計1412店。国内では、郊外の生活圏を中心に71店舗を出店し、11店舗を閉鎖した。また海外では、中国大陸、台湾、ベトナム、マレーシアに75店舗を出店し、28店舗を閉鎖した。
2026年8月期は、営業収益8600億円(9.6%増)、営業利益790億円(7.0%増)、経常利益760億円(5.1%増)、当期純利益530億円(4.2%増)を見込む。