イズミnews|第2Q営業収益2810億円17.8%増・経常利益1.8%増

(株)イズミ(広島県広島市、山西泰明社長)が 2026年2月期の第2四半期業績を発表した。

営業収益は前年同期比17.8%増の2810億3700万円。これは、主にサニー事業の承継による店舗数増加と、前年のシステム障害からの回復による販売増が寄与したことによるもの。営業総利益は1098億5900万円となり、営業収益対比では39.1%と、前年同期に比べて1.2ポイント低下した。販売費及び一般管理費は、サニー事業の承継に伴う人件費、賃借料及びのれん償却費の増加に加え、前年のシステム障害の影響により抑制された広告宣伝費の増加により、15.6%増の971億7300万円。その結果、営業利益は5.1%増の126億8500万円、経常利益は1.8%増の126億1400万円。中間純利益は1.5%減の80億8400万円だった。

営業利益率、経常利益率はともに4.5%。

主力の小売事業は、営業収益2718億3000万円(18.2%増)、営業利益95億3000万円(1.7%増)。2024年2月に発生したランサムウェア感染によるシステム障害の影響が一巡し、前年同期に商品供給やシステムの停止による店舗運営体制へのさまざまな影響を受けた直営売場において、客数が大きく回復し、販売は堅調に推移した。一方で、米価格をはじめとする食料品や日用品は価格の高止まりにより、生活必需品への支出の見直しが進んだ。

特に、ライフスタイル売場では節約意識の高まりや猛暑による外出機会の減少などを背景に、前年の売上げを下回った。食品売場においては、食料品や日用品の値上げが繰り返されるなか、「全力応援値下げ」やアプリクーポンなどの販促施策により堅調に推移した。

商品面では、3月から毎日の食卓や暮らしに欠かせない食料品や日用品を低価格で提供する「全力応援値下げ」の品目数を60品目から100品目へ拡大した。店舗付加価値を高めていくため、惣菜・生鮮加工品の自社製造ブランド「zehi(ぜひ)」においては、新商品の開発と既存商品のリニューアルを推進した。一方、連結子会社の(株)ゆめマート熊本が運営するサニー70店舗において、(株)西友(東京都武蔵野市)のPB商品の取り扱いを3月より順次終了し、2024年2月に加盟したニチリウグループ(大阪市福島区)のPB「くらしモア」を導入した。

店舗面では、3月に広島新駅ビル「minamoa」に同社初のバラエティコスメショップ単独店となる「EnFleurPetit(ア・フルールプティ)minamoa広島店」(広島市南区)をオープンした。6月には「ゆめタウン山陽」(岡山県赤磐市)を建て替え、岡山県内では初のゆめモール「近隣型ショッピングセンター(NSC:NeighborhoodShoppingCenter)」となる「ゆめモール山陽」をオープンした。

小売周辺事業は、営業収益262億8900万円(16.8%増)、営業利益29億0700万円(16.7%増)。ランサムウェア感染被害の影響が一巡し、前年同期に小売事業の影響を大きく受けた金融事業や施設管理事業では、小売事業の営業が正常化したことにより、増収増益となった。金融事業の(株)ゆめカードは、クレジット・電子マネー「ゆめか」取扱高の増加により手数料収入が好調だった。「ゆめか」の累計発行枚数は、8月末時点で1093万枚となった。7月には、ローン専用カード「youmeclubyell(ゆめクラブエール)」のサービスを開始し、8月には、同社グループ店舗以外の加盟店でもゆめアプリから「ゆめか」を使ったコード支払いができる「ゆめかPay(ゆめかペイ)」のサービスを開始した。施設管理事業の(株)イズミテクノは、指定管理施設の増加に加え、工事の受注が好調に推移し、増収増益となった。飲食事業のイズミ・フード・サービス(株)は、主力業態のミスタードーナツとサーティワンアイスクリームが引き続き好調に推移した一方で、時給上昇に伴う人件費の増加により増収減益となった。

その他事業は、営業収益24億6500万円(2.8%減)、営業利益3億8400万円(25.6%増)。卸売事業では、販売が堅調に推移するとともに、為替が円高傾向であったことで原価低減されたことなどが利益改善に寄与した。また、不動産賃貸事業では安定的な賃料収入を計上したことが利益改善に寄与した。

通期は、営業収益5703億円(8.8%増)、営業利益264億円(2.6%増)、経常利益261億円(0.3%増)、当期純利益152億円(23.5%増)を見込む。

関連カテゴリー

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧