ノジマnew|年商9828億円15.2%増・経常利益21.7%増の増収増益

(株)ノジマ (神奈川県横浜市、野島廣司社長) が2026年3月期の本決算を発表した。

4月1日~3月31日の業績は、売上高9828億0400万円(前年比15.2%増)、営業利益580億7100万円(20.1%増)、経常利益622億9500万円(21.7%増)、当期純利益389億3100万円(20.6%増)と大幅な増収増益。売上高と営業利益については過去最高値を更新した。

営業利益率は5.9%、経常利益率6.3%。

キャリアショップ運営事業は、売上高3070億3100万円(8.0%増)、経常利益269億1200万円(14.0%増)で、どちらも過去最高値を更新した。

通信キャリア各社が若年層の囲い込みを強め、金融・決済サービスを含む「経済圏」拡大を進めているが、同社は多様化する顧客ニーズに寄り添う店舗づくりを推進した。安心・安全につながるセキュリティサービスの提案を強化するとともに、優秀なマネジメント層を配置し、接客技術の共有や人材育成を促進し、組織基盤の強化を図った。

デジタル家電専門店事業は、売上高3398億6300万円(12.5%増)、経常利益205億1300万円(2.1%増)で、売上高は過去最高値を更新した。物価高を背景に「省エネ」「タイムパフォーマンス」「消費の二極化」といった需要が強まるなか、AI搭載パソコンや高付加価値の美容家電が堅調に推移した。

家電小売業界では、機能性や効率性を重視する消費者が増加している。同社はこうした環境下で、顧客の生活課題に寄り添う「コンサルティングセールス」を継続しつつ、「大出血算(決算)セール」などの販促施策を展開した。2026年2月には新たな体験価値の創出を目的に「ロボットショールーム」を開設した。最新ロボットの活用シーンを体験できる場として、次世代型店舗のモデルケースを打ち出した。

人材への投資も強化する。従業員の働きがいや幸福度の向上を重視し、年2回のベースアップを継続する方針を決定した。優秀な人材確保に向け、2026年度の新卒初任給を最高40万円へ引き上げた。

店舗戦略では、東京都・神奈川県を中心にドミナント展開を進める一方、小型店の出店や既存店の面積適正化を図る。また、購買体験の向上と店舗運営の効率化を両立させるため、デジタルトランスフォーメーション(DX)への投資も積極的に進める。

インターネット事業は、売上高728億8300万円(3.6%増)、経常利益55億1000万円(前年同期比10.9%減)で、売上高は過去最高値を更新した。

生活インフラとしての重要性が一段と高まるなか、超高速ブロードバンドサービスを展開する同社のインターネット事業が堅調に推移している。「お客様に最も近く感動されるISP」を掲げ、顧客満足度向上に向けた取り組みを強化したことが業績を押し上げた。

今期は、回線品質への満足度向上を目的に、宅内の通信状況を可視化できる回線診断アプリを開発した。加えて、メールサービス「@niftyメール」では、BIMI対応やFCrDNS対応など、セキュリティ強化策を段階的に導入し、安全性と信頼性の向上を図った。

プロダクト事業は、売上高669億8800万円(278.5%増)、経常利益49億4400万円(478.8%増)。第4四半期の出荷台数が前年同期を上回り、過去最高を更新した。Windows10サポート終了に伴う特需が一巡しつつあるなかでも、個人・法人ともに需要は底堅く推移した。

2025年10月のWindows10サポート終了を見据えた買い替え需要は減速傾向にあるものの、法人向けでは年度末需要にしっかり対応した。メモリー価格の高騰や一部部材の供給逼迫といった外部環境の変動下でも、安定した供給体制を維持した。

個人向けは、新生活需要を捉えた販促施策により販売が拡大したほか、1月に開始したドコモ店舗での販売も増収に寄与した。また、2月には日本初となるバッテリー保証サービスを全モデルに導入し、無償保証の対象を経年劣化まで拡充することで、VAIOブランドの信頼性向上を図った。

メディア事業は、売上高249億6900万円(106.6%)、経常利益15億9500万円(14.9%減)。放送・イベント・デジタル領域での改革を進め、事業基盤の強化と収益性の向上を図った。有料衛星放送を手がけるAXN(株)では、海外ドラマと映画の編成部門を統合し、コンテンツ調達の質向上と効率化を推進した。2026年度には同社をホールディングス化し、事業会社の独立性を高めることで、迅速な意思決定と機動的な運営体制の構築を目指す。

海外事業は、売上高866億7200万円(6.5%増)、経常利益10億9200万円(14.6%増)。売上高については過去最高値を更新し、経常利益も2ケタの伸びを示し、収益面でも好調を維持した。

売上拡大の背景には、主力商品の販売が堅調に推移したことに加え、販売体制の強化や効率化が寄与したと見られる。利益面では、コスト管理の徹底や高付加価値商品の構成比向上が奏功した。

グローバル戦略の再構築に向けカンボジア事業の終了を決定し、経営資源の最適化をした。シンガポールでは、既存店の改装投資を通じて顧客体験の深化に注力するとともに、付帯サービスによる販売後のサポート体制を整え、地域社会への貢献を深めている。マレーシアでは、社会情勢に伴う生活様式の変化を捉え、リモートワークに必要な情報商品の安定供給に努めている。

店舗状況については、デジタル家電専門店運営事業では、デジタル家電専門店12店舗を新規出店し、3店舗を閉店した。通信専門店は16店舗を閉店・譲渡し1店舗となり、合計で241店舗となった。キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせて、30店舗を新規出店・譲受、28店舗を閉店・譲渡し、937店舗となった。海外事業では、8店舗を新規出店、7店舗を閉店し、115店舗となった。3月末時点の店舗数は、1293店。

2027年3月期は、売上高1兆円(1.7%増)、営業利益590億円(1.6%増)、経常利益760億円(22.0%増)、当期純利益470億円(23.3%増)を見込む。

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