セキドニュース|インバウンド減少で今期損失、リユース事業で黒字を目指す
㈱セキド(本社新宿区、関戸正実代表取締役社長)が、2017年3月期の決算を発表した。1956年に関戸電機商会として創業したセキドは、のちに家電量販店「でんきのセキド」を運営するが、2012年には全店舗閉店。現在では「ファッション部門」「賃借部門」「空調設備工事などのその他部門」を運営している。ファッション部門では、国内外で宝飾品、場バッグ、時計、衣料品、化粧品などのブランド品を直接買いつけて販売している。
2017年3月期(平成28年3月21日~平成29年3月20日)の売上高は89億7000万円、営業損失8億6800万円、経常損失9億2500万円、当期純損失15億5600万円となった。2016年の事業年度末日を2月20日から3月20日に変更し期間が異なるため、前年比は発表していない。
損失の主な要因は
・これまで売上げを牽引してきた中国人観光客をはじめとするインバウンド需要の減少。
・主要な商品カテゴリーに集中し、中・低価格帯への品揃え強化をする中で、これらから外れた商品の消化も並行して推し進めたこと。
・閉鎖店舗の固定資産除却損2400万円及び賃貸借契約解約損1300万円、投資有価証券売却損益▲500万円を計上したこと。
・固定資産について、収益性の低下が見られたため、該当する固定資産について減損損失を5億3800万円、次期に閉鎖する店舗等の損失見積額2700万円を計上したため。
2016年度は「営業力の強化」「コスト削減」「人材の強化」をテーマに業績の改善に取組んできた。「営業力の強化」については、新規店舗1店舗の出店、既存店舗2店舗の改装を実施し、不採算店舗7店舗を閉鎖した。また、リユース事業への本格的な取り組みやインターネットによる事業展開を進めてきた。一方、「コスト削減」のために、チラシ販促からメルマガ販促への切り替えを行い、SNSに対する販促の推進などにも努めてきた。しかし、インバウンド需要の影響が大きく痛手となった。
今期は早期の業績回復を目指し、資産入替えによる収益力を強化し、経営効率の改善とコスト構造の見直しを図る。ファッション事業においては、取組んできたマーチャンダイジングや販促戦略の大転換、リユース事業を拡大する。そして引き続きコストの削減、売上対販管費比率の低減に務め黒字転換をめざす。
2018年度の業績見通しは売上高95億円、営業利益9000万円、経常利益3000万円、当期純利益1000万円を見込んでいる。
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