イオンnews|第1四半期はGMS損益改善進捗!売上高・営業利益過去最高
イオン(株)(千葉市、岡田元也社長)は2018年2月期の第1四半期決算を発表した。
3月1日から5月31日までの業績は、営業収益2兆0681億1400万円(前年同期比1.1%増)、営業利益366億3400万円(11.4%増)、経常利益374億4300万円(8.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益36億7900万円となり、営業収益・営業利益ともに過去最高を達成した。純利益は前年同期より99億3400万円増益となり、黒字転換した。
営業収益対比の営業利益率は1.8%、経常利益率は1.8%。
セグメント別の業績。
第1に、主力のGMS(総合スーパー)事業は、営業収益7530億1300万円(前年同期比▲0.7%)、営業損失67億4400万円。
ただし、イオンリテールとダイエーからの承継店舗の損益が改善したことなどで、前年同期より35億3900万円の損益改善となり、7事業のなかで最大の改善幅となった。
23店舗で活性化を実施し、2店舗を新規出店した。
既存店売上高は前年同期比▲2.7%だが、荒利益率は商品改革・売場改革の浸透により、前年同期を0.2ポイント上回った。経費コントロールの成果もあり、既存店販管費は前年に比べ▲2.2%となり、営業損益は前年同期差で16億9300万円の改善となった。
またダイエーから運営を承継したGMS店舗は、商品・販売施策の浸透により既存店売上高が前年同期比3.3%増と伸長し、荒利益率も1.6ポイント改善した。
第2に、SM・DS事業は、営業収益8017億5000万円(0.7%増)。営業利益は19億4300万円。店舗再編を推進したダイエーとイオンマーケットでは損益が改善した。
ダイエーは展開地域を首都圏・京阪神に集中し、食品への特化を図り、売場の管理レベル向上による荒利益率改善や生産性の改善による経費削減を推し進め、6億円の営業損益改善となった。
第3に、ドラッグ・ファーマシー事業は、営業収益1672億7100万円(8.7%増)、営業利益60億5900万円(53.6%増)と、収益及び利益面で大きく寄与した。
ウエルシアホールディングスと、2年前に子会社となったシミズ薬品は、新規出店と既存店改装を積極的に推進した。調剤併設店舗の増加による調剤売上げの伸長、24時間営業店舗の拡大(5月末現在102店舗)などにより、売上げは好調に推移した。また、食品売上げも大きく伸長した。
第4に、総合金融事業は、営業収益977億9600万円(9.1%増)、営業利益148億9300万円(同8.7%増)で、増収増益になった。
第5に、ディベロッパー事業は、営業収益829億0600万円(同6.1%増)、営業利益125億9700万円(8.3%増)で、こちらは相変わらず好調に推移し、増収増益。
第6に、サービス・専門店事業は、営業収益829億0600万円(6.1%増)、営業利益125億9700万円(8.3%増)で、着実に増収増益を果たしている。
最後に、第7の国際事業は、営業収益1066億9100万円(▲4.2%)、営業損失13億2900万円(前年同期より1800万円の増益)となった。
セグメント別営業利益は、7事業中6事業(SM・DS事業、ドラッグ・ファーマシー事業、総合金融事業、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業)が増益となり、連結業績に貢献している。不振のGMS事業は、イオンリテールとダイエーからの移管店舗がともに損益改善が進んでいるが、まだまだか。
なお、第1四半期連結会計期間からセグメントの変更があり、小売店事業に分類されていた、オリジン東秀はGMS事業に、まいばすけっと、ミニストップはSM事業に移管されている。
最後にトップバリュだが、添加物と原材料に配慮して企画・開発したシャンプーや衣料用液体洗剤14品目を、トップバリュグリーンフロムアイとして3月に発売した。5月には環境にやさしく持続可能な方法で養殖されたASC認証のパンガシウス(なまずの一種)を使用したトップバリュ白身魚のふっくらかば焼きを発売した。イオングループでは、4月以降、15品目のトップバリュ商品の値下げを実施した。これは2016年11月からの値下げ商品と合わせると約150品目に上る。トップバリュだけでなく購買頻度の高いNB商品もあわせてNB商品も値下げするなど、価格コンシャスの高い顧客層に向けた施策をグループ各社で取り組んでいる。
通期の連結業績予想は、売上高8兆3000億円、営業利益1950億円、経常利益1900億円、親会社に帰属する純利益150億円としており、期初からの変更はない。
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