三越伊勢丹news|第1Qは2966億円の微増ながら営業・経常利益二桁増

㈱三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、杉江俊彦社長)の2018年3月期の第1四半期決算が発表された。

国内景気は回復基調にあるものの、小売業界は、中間層を中心に個人消費が伸びず、厳しい経営状況下にある。
そのなかで、第1四半期連結累計期間の連結業績は、売上高が2966億6300万円(前年同四半期比0.7%増)、営業利益は68億3800万円(12.8%増)、経常利益は81億3000万円(10.8%増)、四半期純利益は48億6000万円(1.9%減)となった。

5つのセグメント別経営実績は以下の通りである。
①百貨店業
売上高は2640億9600万円(前年同四半期比2.0%減)、営業利益は27億4300万円(38.8%増)となった。
収益の柱である百貨店事業は、再構築が進められている。
基幹店については、それぞれの店の方向性を改めて明確化し、徹底したコストコントロールと併せ、収益の最大化に向けた取り組みを進めてきた。

支店、地域百貨店、海外店については、限られた経営資源を新たな成長分野に再配分するため、収益性に課題のあった三越千葉店、三越多摩センター店の2店舗を、3月をもって閉店した。

また、独自のモノづくりは、量的拡大の狙いを止め、成功事例となっている「ナンバートゥエンティ―ワン」「BPQC」等のブランドに絞り込んで、SPAの取り組みを進化させつつ、アイテム単位での見直しへとシフトしている。

中小型店舗については、グループの強みである編集力とチャネル開発力を活かした出店を進めている。ラグジュアリーコスメの編集ショップである「イセタンミラー」は、首都圏を中心に14店舗展開し、一定の収益モデルが確立されつつある。一方、編集型小型店である「エムアイプラザ」は全国に29店舗を展開するが、収益性が高まらないため、新規案件は原則凍結し、不採算店舗のスクラップ&ビルドを進めていく方針だ。

EC事業は、基幹3店と連動した企画や展開商品を進める。今後も、成長分野として新たな商品領域への拡大も含めて強化していく。

②クレジット・金融・友の会
三越伊勢丹ホールディングスの持つシステムインフラや優良顧客を基盤に、ハウスカードから基幹事業へと、事業を強化する。売上高は100億8500万円(前年同四半期比2.7%増)、営業利益は25億2100万円(5.9%減)となった。

③小売・専門店業
(株)三越伊勢丹フードサービスが、首都圏を中心に食品専門スーパーマーケットや食を中心としたライフスタイルストアを展開している。売上高は136億0200万円(前年同四半期比1.8%増)、営業損失は2億5600万円(前年同四半期は営業損失4億9500万円)。

④不動産業
(株)三越伊勢丹不動産が、資本業務提携先である野村不動産(株)との共同分譲事業の取り組みを行い、売上高は110億3700万円(前年同四半期比17.9%増)、営業利益は19億8900万円(41.4%増)と増収増益となった。

⑤その他
売上高は215億9100万円(前年同四半期比20.6%増)、営業損失は2億3100万円(前年同四半期は営業利益4億1900万円)。

検索ワード:三越伊勢丹 三越伊勢丹フードサービス 決算 2018年2月 第1四半期

関連カテゴリー

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧