Jフロントnews｜17年度決算は年商4699億円の増収増益/営業利益10％確保

J.フロントリテイング(株)（東京都中央区、山本良一社長）は、2018年２月期(2017年3月1日～2018年2月28日)の連結決算を発表した。同社は国際会計基準(IFRS)に則って決算発表をしている。

その連結の営業収益は4699億1500万円(前期比3.8%増)、営業利益495億4600万円(18.7%増)、当期純利益は284億8600万円(5.3%増)と、好調の増収増益だった。

営業利益率は10.5%で、これも高水準を確保している。

事業別に見ると、第1の大丸や松坂屋の百貨店事業は2743億0800万円で前年比2.3％増、セグメント利益は266億5900万円で20.0%の大幅増加。大丸浦和パルコ店は7月31日に閉店したが、その他の店はインバウンド消費もあって、2.3％の伸びを示した。

第2のパルコ事業は916億2100万円で、マイナス2.3%。セグメント利益は117億5200万円で、こちらは9.7%のマイナス。

集客型イベントを多数企画し、さらに食分野の小売専門店や飲食店を導入したが、ファッションビルのフォーマット自体がやや金属疲労気味で苦戦。

第3の不動産事業は絶好調で、134億2700万円、伸び率は168.3%。営業利益は41億3100万円の1085.3％の異常値を弾き出した。なんといっても、4月20日オープンのGINZA SIX（ギンザシックス）、11月4日の上野フロンティアタワーが集客力をベースに大幅増収のテナント家賃収入で貢献した。モノを販売する店舗集積のファッションビルよりも、街づくりや空間づくり、そしてプロモーションによる集客で、テナントにメリットを生み出すビジネスがJフロントの新しいベクトルをつくり出した。

第4のクレジット金融事業は、売上高101億7600万円で3.3％増、営業利益は27億4200万円で4.0%減。

もうすでに今期に入っているが2019年2月期の連結売上高は4850億円、連結営業利益は10%の485億円を予想している。それぞれに3.2%増と2.1％減だが、売上対比の営業利益は1割というのがJフロントの計画である。