セブン&アイnews|百貨店「そごう・西武」売却を検討/コンビニ事業に集中か
(株)セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区、井阪隆一社長)が、傘下のそごう・西武を売却する方向で最終調整中という報道が出ている。
ただし現段階で、同社は「昨年7月に発表した『中期経営計画 2021-2025』にて示したとおり、事業ポートフォリオに関して、そごう・西武の株式売却を含め、あらゆる可能性を排除せずに検討を行っているが、報道の内容について、何も決まったものはない」としている。
セブン&アイの利益の大半は国内外のコンビニ事業で稼いでいる。国内コンビニ市場はセブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソンの3社による「鼎占」状況を示しているが、セブン&アイは昨年、約2兆円を投じてアメリカのガソリンスタンド併設型コンビニ「スピードウェイ」を買収している。一方ですでに1991年に業態のピークを迎えた百貨店は業績の低迷が続き、インバウンドに依存する体質に陥っていた。そこにコロナパンデミックが起こった。米国のモノ言う株主からの厳しく迫られて、セブン&アイの判断は猶予を許さない状況になった。