イオン、香港SM1.4兆円企業売却に応札か
イオンが香港のスーパーマーケット獲得に乗り出すか。
ロイターの、今日25日の報道。
香港のコングロマリットのハチソン・ワンポア。
そのスーパーマーケット事業売却にイオンが応札を検討していると、
関係筋が明らかにしたとのこと。
しかし、18:55のロイターのアップデート記事で、
イオンのスポークスマンが
入札への参加を否定したと追加報道。
関係者によると、
タイでセブン-イレブンを展開するCPオールも
入札の不参加を決定したという。
このあたり、
背後に「イオン VS セブン&アイ・ホールディングス」
の構図が透けて見えて、じつに興味深い。
いま本当に舞台裏で動いていることがわかる。
これは一種の駆け引きだから、
スポークスマンのコメントをひっくり返す結果だってありうる。
さて、入札は8月16日に締め切られる予定。
関係筋によると希望価格は最大で40億ドル(約4000億円)。
中国政府系のコングロマリット華潤創業(チャイナリソーシズ)や、
オーストラリアの小売業1位のウールワース、
そして同じくオーストラリア2位のウェスファーマーズ(コールス・グループを所有)、
中国でハイパーマーケットを展開する高キン零售(サン・アート・リテール・グループ)
などが、関心を示しているという。
ハチソン・ワンポアは1997年7月に設立され、
香港の著名実業家、李嘉誠氏が会長を務める。
2012年の売上高は2430億香港ドル(約2兆7300億円)。
事業分野は小売りをはじめ、港湾、通信、投資など多岐にわたるが、
小売りは2012年で売上全体の半分を占める主力事業。
つまり、1兆4000億円規模の小売企業ということになる。
ハチソンはグループ会社のA・S・ワトソン・グループを通じて、
スーパーマーケットやヘルス&ビューティ・ショップなどを展開している。
スーパーマーケットの主力フォーマットはPARKnSHOP。
香港、マカオ、中国本土で340店舗以上を展開。
低価格が売り物のディスカウント型フォーマットだ。
イオン応札の憶測が流れるのもうなずける。
その他にも、
クオリティ&サービス型スーパーマーケットのTASTEや、
グルメ食品スーパーマーケットのGREAT、
輸入食料品店のFUSIONなどのフォーマットがある。
ハチソンはスーパーマーケット事業を売却して、
ヘルス&ビューティの小売事業に注力する。
一体、どこが手中にするのか。
国際的なM&A競争を勝ち抜く能力は、
これからのグローバル企業にとって必須の要件だ。
ちなみにイオンが公開買い付けでダイエーを買収するその金額は、
403億5000万円。
今回の4000億円の10分の1である。
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