イズミnews|創業者の山西義政名誉会長(97歳)老衰のため自宅で永眠

(株)イズミ(広島県広島市、山西泰明社長)創業者の山西義政(やまにしよしまさ)名誉会長が、4月1日(水)午前2時30分、老衰のため、広島市西区の自宅で永眠した。
1922年(大正11年)9月1日生まれの97歳だった。故人の遺志により、葬儀は近親者のみで執り行われた。お別れの会が開かれるが、現在、日程は未定だ。

山西氏は日本のチェーンストア産業で立志伝中の人物の一人だ。広島県佐伯郡玖波村(現在の大竹市玖波町)で誕生し、宇品尋常高等小学校に入学。この学校は現在の広島市南区にあったが、家が貧しかったので、学校に通いながら新聞配達やシジミ・ハマグリなどの行商をして家計を支えた。尋常小学校卒業後、1943年に大日本帝国海軍に入隊し、太平洋戦争に従軍。従軍中も、海軍工機学校と海軍潜水学校へ入校して学んでいる。

戦後は、原爆によって廃墟と化した郷里の広島に戻り、広島駅前の闇市で干し柿を売って商売を始めた。商売はメリヤスの仕入れ販売へと進展し、1950年には衣料品卸売業の(株)山西商店を設立。1961年には、小売業参入のために(株)いづみ(現イズミ)を設立し、広島市中区の八丁堀地区に「スーパーいづみ」1号店を開店。その後、郊外への出店も加速させ、総合スーパーの店舗網を中四国地方に広げた。

1974年に共同仕入機構日本流通産業(株)(ニチリウ)を設立、1977年には日本チェーンストア協会に加入して、チェーンストア経営を志向する。

そして1986年、東京証券取引所市場第二部及び大阪証券取引所市場第一部に上場する。

1990年、「ゆめタウン」形式のショッピングセンターゆめタウン高梁、東広島を出店し、多店舗展開を図っていく。

1993年に娘婿の山西泰明氏に社長を譲って、自身は会長に就任。中国地方、九州地方に広く店舗展開を果たし、「西日本の雄」の地位を確立した。昨2019年5月から名誉会長となっていた。

1997年には、個人コレクションを中心に絵画、彫刻、東洋陶器を展示する泉美術館を開設して、理事長に就任。日本チェーンストア協会の理事、副会長を歴任し、1991年には、藍綬褒章を受章した。

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