4月訪日外客数統計|過去最速で累計1000万人を突破!/4月は290万人

日本政府観光局(JNTO)が4月の訪日外客数を発表した。

訪日外客数は290万1000人で前年同月比12.5%の増加。2017年4月の257万9000人を30万人以上も上回り、単月として過去最高を記録した。4月までの累計は1051万9000人となり、これまでで最も早いペースで1000万人を超えた。

台湾、タイ、フィリピン、ベトナム、インド、フランス、ロシアで単月として過去最高を記録したほか、韓国、中国、シンガポール、マレーシア、豪州、米国、イタリアで4 月として過去最高を記録した。航空路線の新規就航や増便、チャーター便の運航に加え、各市場で展開した、春の魅力を訴求する訪日旅行プロモーションの効果があったことが好調の要因だ。

国別の状況を見ておこう。

[東アジア]
中国68万3400人(29.2 %増)、韓国63万8500人(15.1%増)、台湾47万人(13.7%増)、香港17万9900人(14.1%増)。

中国は個人旅行者向けのキャンペーンやSNSでの情報発信が旺盛な個人旅行需要を後押しして、団体旅行、個人旅行とも好調に推移した。韓国は、SNSでの動画配信など継続的な訪日旅行プロモーションや、座席供給量の増加などが奏功した。台湾は、昨年は4連休であった清明節休暇が今年は5連休となったことに加え、増便やチャーター便の客数が堅調に推移した。香港は、昨年は4月中旬からであったイースター休暇が今年は3月末からとなったことによる影響もあり、訪日者数は前年同月を下回った。

[東南アジア]
タイ14万8600人(7.2%増)、フィリピン6万3900人(3.0%増)、ベトナム5万0300人(29.2%増)、マレーシア4万9200人(14.0%増)、インドネシア4万3100人(4.7%減)、シンガポール3万7600人(6.3%増)、インド1万7700人(22.3%増)。

タイは昨年は4連休だったソンクラン(タイ正月)休暇が今年は5連休であったことや、4月上旬の祝日が金曜日となり3連休が生じたことが訪日者数の増加に貢献した。シンガポール・マレーシア・ベトナムは、桜鑑賞ツアーの人気が訪日者数を伸ばした。フィリピンは、イースター休暇の影響があったものの、継続的な訪日旅行プロモーションが訪日者数の増加に貢献した。インドは1月からのビザ発給要件の緩和の影響が続き、好調に推移した。インドネシアは、訪日ツアーの割高感や航空運賃が下げ止まったことなどが影響し、唯一、減少した。

[豪州・北米]
アメリカ14万7000人(4.2%増)、オーストラリア5万7400人(2.1%増)、カナダ3万4300人(±0%)。

アメリカ・オーストラリアは4月として過去最高となった。3カ国とも昨年は4月中旬からであったイースター休暇が今年は3月末からとなった影響があったものの、航空座席供給量の増加や、テレビ番組や雑誌などにおける日本の露出増加も訪日意欲の喚起に貢献した。

[欧州]
フランス4万4000人(17.6%増)、イギリス3万6200人(2.6%減)、ドイツ2万2100人(5.6%減)、イタリア1万7800人(10.9%増)、ロシア1万2400人(37.3%増)、スペイン9200人(18.1%減)。

フランス・ロシアは単月として過去最高、イタリアも4月として過去最高となった。イギリス・ドイツ・スペインは、イースター休暇の影響で、訪日者数は前年同月を下回った。フランス・イタリアは、イースター休暇の影響があったものの、継続的な訪日旅行プロモーションにより、訪日者数は堅調に推移した。ロシアは、昨年1月からのビザ発給要件の緩和や、極東ロシア発の航空路線の増便に加え、継続的に展開してきた訪日旅行プロモーションが訪日意欲を喚起し、37.3%という高い伸び率となった。

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