3月商業動態統計|販売額50兆5540億円3.2%増/小売業13兆円5.2%増
経済産業省が、3月度の商業動態統計速報を発表した。昭和28年(1953年)から始められた商業動態統計は、工業統計と並んで国の基幹統計である。小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向の把握を目的とするもので、毎月、調査・発表される。
その3月の商業販売額は50兆5540億円で前年同月比プラス3.2%となった。商業販売額は小売業と卸売業の合計販売額である。
卸売業、小売業別にみると、卸売業は37兆560億円の2.4%増、小売業は13兆4980億円の5.2%増となった。なお、商業販売額の季節調整済前月比は4.2%の上昇で、卸売業は4.7%増、小売業は1.2%増。季節調整済みは、季節要因以外に、曜日・祝祭日要因、うるう年要因によっても調整されている。
小売業を業種別にみると、織物・衣服・身の回り品小売業が13.0%増、百貨店などの各種商品小売業が7.4%の増加となった。一方、飲食料品小売業は時短営業もあって0.2%の減少となった。
業態別に見ると、百貨店・スーパー販売額は1兆6712億円と、前年同月比2.9%の増加だ
そのうちスーパーは1兆2193億円の2.1%減で、既存店も2.7%減。一方、百貨店は4519億円の19.3%増で、既存店も21.8%増と好調だった。
商品別では衣料品は22.3%増、飲食料品は1.2%減。昨年のコロナ特需と反動が、業態別にも商品別にも顕著に出ている。
コンビニエンスストアの売上高は9789億円で前年同月比2.5%の増加だ。ファストフードおよび日配食品は0.7%減、加工食品は0.2%減だったが、非食品が3138億円で7.0%増加した。
家電大型専門店販売額は4413億円で13.6%増。
ドラッグストア販売額は5940億円で2.6%減。
ホームセンター販売額は2733億円で0.3%増加。
業態別の売上高伸長率では、百貨店、家電が好調、ホームセンター、コンビニエンスストアは堅調さを維持している。一方、スーパー、ドラッグストアは昨年のコロナ特需の反動減でマイナスとなった。
百貨店 19.3% (4519億円)
家電大型専門店 13.6%(4413億円)
コンビニエンスストア 2.5%(9789億円)
ホームセンター 0.3%(2733億円)
スーパー ▲2.1%(1兆2193億円)
ドラッグストア ▲2.6%(5940億円)