7月スーパーマーケット統計|既存店0.1%増/総売上高9934億円1.3%増

一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が7月の販売実績速報値を発表した。3団体の会員企業270社、8350店舗の集計になる。

総売上高は9934億4187万円で前年同月比101.3%。既存店は100.1%だった。ここ数か月、相次ぐ食品値上げと、外出・外食の再開気運により厳しい状況が続いていたが、7月は一転して感染の再拡大に伴う外食の抑制や食品備蓄の動きなど、内食需要の大幅な回復が見られた。

食品合計は9048億8223万円で101.3%。

食品の内訳として、生鮮3部門合計は3275億2758万円で99.7%。
青果が1325億0650万円で100.9%。販売数量が安定したタマネギは引き続き高値で好調に推移した一方で、高騰が続いていた土物類には落ち着きが見られはじめた。葉物類は相場安で伸び悩んだものの、サラダ関連野菜や涼味野菜が気温上昇により好調に推移した。家飲み需要の回復により枝豆も好調だった。果物類はカットフルーツが好調に推移、国産果物では涼感のあるスイカや桃の動きがよかった。輸入果実は価格高騰の影響で不振だった。

畜産が1110億2608万円で100.6%。
相場高騰が続くなかで、感染再拡大による食品備蓄の動きにより、前月よりやや回復傾向が見られた。牛肉は、国産牛を中心に焼肉用が比較的好調も、輸入牛は価格高騰により不振だった。豚肉価格も高騰しているが、冷しゃぶなど涼味提案で動きがよかった。比較的価格の安定している鶏肉に需要がシフトしている。

水産が839億9500万円で95.7%。
燃料費の高騰、不安定な仕入れ状況、輸入魚価格の上昇が続いている。比較的価格の安定している冷凍魚や冷凍加工品は食品を備蓄する動きを背景に好調に推移した。刺身類は気温上昇の影響で持ち帰りが敬遠され伸び悩んだ。今年は土曜日となった土用の丑のうなぎの販売は、好調に推移した店舗がある一方で、相場高騰や競合により苦戦した店舗も見られた。

惣菜は1097億4286万円の104.6%と好調だった。
調理油の値上げや猛暑で家庭での調理を避ける傾向が強まり、揚げ物類、中華惣菜を中心に好調だった。土用の丑は予約販売が好調。気温上昇により、涼味商材が好調に推移した一方で、持ち帰りを敬遠して寿司類が伸び悩んだ。行楽需要が回復する一方、感染再拡大によるイベント中止の影響を受けた店舗も見られた。家飲み需要も回復が見られたが、オリンピック観戦需要が高まった前年にはおよばなかった。原材料や資材の値上げが相次ぎ、メニューや量目の変更で対応する状況が続いている。

日配は2052億4601万円で102.7%。
気温上昇によりアイスやチルド飲料をはじめ涼味商材が好調だった。なかでも乳酸菌飲料の動きがよいとのコメントが見られた。感染に備えての食品備蓄が呼びかけられたことを背景に冷凍食品が一段と伸長した。値上げのあったパン類も一品単価が上昇し引き続き好調に推移した。発酵食品、乳製品、機能性ヨーグルトには引き続き前年からの反動減が見られた。

一般食品は2623億6578万円で101.0%。
高い気温で推移した地域では、飲料や素麺関連などの涼味商材が好調に推移した。全般的に値上げが続いているものの、乾麺やレトルト食品など保存性の高い商品が好調。米類は相場安が続くが、買上点数は伸びず不調が続いている。値上げのあった油や調味料にも回復が見られた。家飲み需要の高まりにより、酒類や珍味などのつまみ類はオリンピック観戦需要のあった前年並みだった。

非食品は674億2876万円で99.2%。
感染再拡大傾向により、マスクやハンドソープ、除菌関連などの衛生用品が好調に推移した。殺虫剤や日焼け止めなど夏物商品、紙コップや割り箸などの行楽、アウトドア関連も好調に推移した。猛暑の影響で洗濯洗剤や入浴用品の需要が伸びた。

最後に、その他が211億3130万円で94.0%だった。

エリア別では近畿地方が99.1%と、前年同月を下回った。また店舗規模別では25店舗以下の企業が前年同月を下回り、苦戦している。

1店舗平均月商は1億1898万円、売場1㎡当たり売上高は7.2万円。

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