10月スーパーマーケット統計|既存店1.4%増/総売上高9857億円2.7%増
一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が10月の販売実績速報値を発表した。3団体の集計企業数は270社、8343店舗。
総売上高は9857億4737万円で前年同月比は全店で102.7%、既存店では101.4%で前年をクリアした。
食品合計は8979億7648万円で既存店101.2%。生鮮3部門合計は、3385億9143万円で100.7%だった。
青果が1374億6909万円で100.0%の横ばい。
買上点数の減少はあったが、一部の野菜類には相場高による単価上昇がみられた。前年より低い気温で推移した地域では、葉物や白ネギ、菌類など鍋関連野菜、煮物用の根菜類が好調となった店舗が多い。国産果物類はおおむね供給が安定しており、りんごや柿、梨が比較的好調に推移したが、出荷の遅れているみかんは伸び悩んだ。輸入果実は円安による価格高騰の影響で不振となっている。
畜産は1206億1186万円で103.3%と好調。
相場高が続き、買上点数の伸び悩みは続いている。前年より気温が低く推移した地域を中心に、豚肉や鶏団子など鍋物用の商材の動きがよかった店舗が多かった。牛肉は国産、輸入ともに動きが良くないが、鶏肉は国産を中心に回復傾向がみられた店舗が多かった。原価高騰により利益が圧迫されている。
水産が805億1049万円で98.3%。
燃料費や養殖飼料等高騰による相場高、サーモンなど輸入魚や冷凍品の価格上昇が続いている。サンマや秋鮭の入荷に一部に回復傾向がみられた。前年より低い気温で推移した地域では、鍋関連商材の動きがよかった。家飲み需要の落ち着きもあり、塩干類も点数減で厳しい状況が続く。
惣菜は1071億8550万円の104.1%。
調理油の値上げの影響で、揚物や中華惣菜を中心に好調だった。行楽需要やイベント再開、通勤再開による夕方以降の需要回復により、米飯類や寿司類の動きがよかった。低温傾向により麺類などのホットメニューも好調に推移した。
日配は1998億6131万円の102.0%。
全般的に値上げの影響で買上点数の減少傾向がみられるが、パン類は一品単価の上昇によって売上高としては好調に推移している。鍋物、おでん関連の練り物や水物、うどんなどホットメニューの動きがよかった。冷凍食品や機能性の乳酸菌飲料は引き続き好調。
一般食品は2523億3824万円で100.0%。
前年より低い気温で推移したことで鍋物用のつゆ、スープや麺類などが好調。米類は相場安が続くが、買上点数は伸びず不調が続いている。値上がり後低迷していた食用油や小麦粉には回復傾向がみられた店舗もあった。酒類は10月に一斉値上げがあり、前月に特売を仕掛けた店舗が
多く、反動減がみられた。
非食品は666億1727万円で101.7%。
感染状況により、衛生用品は地域によって好不調が分かれた。行楽、アウトドア関連も好調に推移した。外出機会が増えた影響か、家庭用品や紙製品は不調。値上げの影響で競合業態への流出もみられる。前年10月に値上げがあったタバコは、反動でプラスとなった。
最後に、その他が211億5407万円で99.0%。
エリア別では近畿地方の99.9%を除き、全エリアで前年を上回った。店舗規模別では、店舗数の多い企業が好調に推移したが、保有店舗数が10店以下の企業が前年を割っている。
1店舗平均月商は1億1815万円、売場1㎡当たり売上高は7.1万円だった。