12月スーパーマーケット統計|既存店3.4%増/総売上高1兆1778億円4.8%増
一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、一般社団法人全国スーパーマーケット協会(NSAJ)のスーパーマーケット3団体が12月の販売実績速報値を発表した。3団体の集計企業数は270社、8378店舗。
総売上高は1兆1778億1259万円で既存店前年同月比は103.4%、全店でも104.8%と好調に推移した。
食品合計は1兆0747億3479万円で既存店103.4%。生鮮3部門合計は、4079億6424万円で101.7%だった。
青果が1506億9129万円で100.7%。
玉ねぎ、じゃがいも等の土物類が相場高となり販売を牽引した。相場安となった菌類は不調。ほうれん草、みつばなどの年末商材は好調も、鍋物関連の葉物野菜は伸び悩んだ。トマトや洋菜などサラダ関連は前年との気温差により好不調の判断が分かれた。国産果物ではイチゴが高値で伸び悩んだものの、みかんは好調だった。輸入果実は売上げが回復した店舗が多かった。
水産は1153億1579万円で100.3%。
年末商戦は塩干類、刺身盛合せなどが好調に推移した。一方で、カニは価格が高騰し動きが悪かった。年末以外の時期は、全般的に燃料費や養殖飼料等の高騰に加え、不漁による価格上昇により販売に苦心する状況が続いている。気温の低下とともに、鍋・おでん関連商材の動きが比較的よかった。刺身類は、養殖魚を中心に仕入価格が高騰しており、動きが悪い。お歳暮は好調に推移したという声が多かった。
畜産が1419億5716万円で104.0%。
すき焼き、焼肉用など、ごちそうメニュー用商材を中心に動きがよかった。年末以外の時期は相場の高騰が続き、買上点数の伸び悩みが続いている。豚肉や鶏団子など鍋物用の商材の動きがよかった。加工肉も価格が高騰しているが、お歳暮の関連では回復傾向もみられた。輸入牛は価格高騰の影響が大きく動きが鈍い。豚肉は小間切れやミンチなどが好調、鶏肉はクリスマス商戦が好調で、前年並みの売上げを確保した店舗が多かった。
惣菜は1271億3389万円の105.0%。
おせちやオードブル、寿司の大型パックなどが予約販売を含め好調に推移した。クリスマス商戦が週末と重なり、ローストチキンなどの動きがよかった。調理油の値上げの影響もあり、揚げ物類や中華惣菜を中心に引き続き好調となった。行楽需要やイベント再開、通勤再開による夕方以降の需要回復により米飯類の動きも引き続き好調だった。気温の低下により、麺類などホットメニューも好調に推移した。
日配は2334億0338万円の105.2%。
年末商戦では、とくにおせち関連が好調に推移した。クリスマス商戦もケーキの予約注文が好調だった。乳製品やパン類など、値上げの影響で買上点数の減少傾向はみられるが、一品単価の上昇により売上高としては好調に推移している。気温の低下とともに、鍋物、おでん関連の練り物、うどんなどホットメニューの動きがよかった。冷凍食品や機能性の乳酸菌飲料は引き続き好調だった。
一般食品は3062億3327万円で103.6%。
餅や調味料など、正月商材の動きがよかった。値上げによる販売数量減の影響を受けているが、単価の上昇により売上高を確保した店舗も多かった。鍋物用のつゆ、カレーやシチューなどのホットメニューは好調に推移した。菓子類も大型パックの動きがよかった。米類は引き続き相場安が続くなかで買上点数は伸びず、不調が続いている。値上がり後低迷していた食用油には回復傾向がみられた。酒類ではビールを中心に動きがよかった。
非食品は742億9285万円で103.0%。
マスクなどの衛生用品は前年に続き低調だった。値上げが相次いでいる洗剤などの家庭用品は前年並みの販売を確保した店舗もみられる。トイレットペーパーなどの紙製品は、値上げの影響を受けて不調だった。全般的に、値上げの影響を受けてドラッグストアなど競合業態への流出が一層強まったとの声も挙がっている。
最後に、その他が287億8540万円で95.6%。
エリア別では全エリアで前年を超えた。店舗規模別では、店舗数の多い企業が好調に推移したが、保有店舗数が3店以下の企業が前年を割っている。
1店舗当たりの平均月商は1億4058万円、売場1㎡当たり売上高は8.5万円だった。