7月訪日外客数統計|268万人で昨対同月比16.8%増/単月として過去最高

日本政府観光局(JNTO)から7月の訪日外客数が発表された。
訪日外客数は268万2000人で、昨年7月対比16.8%増。2016年の229万6000人を約38万人上回り、すべての単月として過去最高を記録した。

夏期休暇シーズンの旅行需要に合わせたプロモーション効果が好調であったのに加え、航空路線の新規就航や増便、訪日クルーズの就航も海外からの旅行者獲得に寄与した。

国別の状況を見てみよう。

[東アジア]4カ国すべて単月として過去最高を記録。
韓国――64万4000人(44.1%増)。好調要因はまず、格安航空会社を中心に関西空港、新千歳空港などへの新規就航や増便、チャーター便の運航がなされたこと。また昨年4月の熊本地震の反動も影響している。
中国――78万0800人(6.8%増)。学校休暇により家族旅行が多かったこと、5月8日からビザの発給要件が緩和されたことによる個人旅行者も増え好調に推移。継続的なプロモーションも成功している。
台湾――44万6600人(12.5%増)。夏期休暇に合わせてクルーズ船が複数運航された。さらに地方へのチャーター便が運航された。また昨年7月の台風1号の反動もあって、二桁増。
香港――23万4600人(27.1%増)。定期路線の増便やチャーター便運航により、航空座席供給量が増加したことで昨年を大きく上回った。

[東南アジア]7月として過去最高が4カ国、3カ国は昨対比減。
7月として過去最高を記録したのは、シンガポール1万9700人(9.7%増)、フィリピン2万4500人(20.7%増)、ベトナム2万4700人(32.9%増)、インド1万1000人(14.3%増)の4カ国。各国ともプロモーションやキャンペーン効果により訪日意欲を高めることに成功した。
一方、タイは5万6700人で▲7.4%。昨年7月中旬にあった大型連休が今年はなかったことがダメージとなった。ほかにはマレーシア2万1600人(▲13.5%)とインドネシア2万3400人(▲12.3%)。この2カ国のマイナス要因はともに、昨年7月中旬にあったハリラヤブアサ(断食明け大祭)が、今年は6月になったこと。それによって7月はその休暇直後となって、旅行者が減少した。

[豪州・北米]3カ国すべて7月としては過去最高を記録。
オーストラリア3万0400人(4.3%増)、アメリカ12万9400人(10.0%増)、カナダ2万6400人(15.1%増)。各国とも、さまざまな媒体を通して発信してきた訪日旅行のプロモーション効果によるものだ。オーストラリアでは、人気の料理番組「Master Chef Australia」で6日連続して日本特集が放映された。これも日本への興味関心につながる要因となった。

[欧州]6カ国すべて昨対比プラス。
7月として過去最高を記録したのは4カ国。フランスが2万9100日人(7.9%増)、ドイツは1万5500人(7.0%増)、イタリア1万0900人(0.3%増)、スペイン1万1700人(4.2%増)。これはプロモーション効果及びメディアによるPRが功を奏した。スペインでは4月に国王が訪日したこと、5月のJNTOマドリード事務所開所式の報道、また人気番組で訪日旅行の特集が組まれるなど、メディアへの露出が多かったことが大きく影響している。
過去最高ではなかったが、イギリスとロシアもプラスとなった。イギリスは2万6300人で6.4%増、ロシアは6300人で34.0%増という結果。

訪日数の多さで1位は中国78万0800人。2位は韓国64万4000人、3位台湾44万6600人、4位香港23万4600人、5位アメリカ12万9400人。東アジアの国々が断トツだ。

検索ワード : 訪日外客数  日本政府観光局  訪日プロモーション

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