実店舗+ネットスーパー専用フロアの2層型「西友豊玉南店」開設
合弁会社西友は、ネットスーパー需要に応えるため、1階に実店舗、2階にネットスーパー専用フロアを設けた「西友豊玉南店」(東京都練馬区)をオープンさせた。「ウォルマート・グループ初となるハイブリッド型店舗」とうたい、1階の実店舗は先週6月2日(金)に始動。ネットスーパーは6月17日(金)から受注を本格的に開始する。
西友が㈱ディー・エヌ・エーと協働で運営・展開する「SEIYUドットコム」(URL:https://www.the-seiyu.com)には2つのサービスがある。1つは、近隣の店舗から直接配送する「ネットスーパー」。もう1つは、全国配送が可能な「SEIYU倉庫館」。
この両チャネルで、2015年度は前年比130%の売上げと好調に推移。
西友は伸長の理由を、ネット注文・自宅配送の利便性と、実店舗同様のプライスが、価格コンシャスの強いお客、とくに都市部のお客の需要に合致しているとみている。
親会社のウォルマートは「Physical & Digitalの融合」をグローバル戦略に掲げる。その戦略に基づき、日本の西友でも「店舗とネット」の両チャネルで、さらに最適な買物環境の提供を目指す。
そこで、ネットスーパーの需要を取り込むために、今回の豊玉南店のように、実店舗とネットスーパー専用フロアのハイブリッド型店舗によるオペレーションの効率を重視した店舗出店や、ネットスーパーに適した立地への出店を、既存店・新店において増やしていく考えだ。
年内には東久留米市に、新店第2弾をオープンする計画。
西友豊玉南店は、西武池袋線練馬駅から約1.3km、環状7号線沿いの人口密集地に立地する。ネットスーパーは、その足元商圏に加え、高田馬場・目白などの都心部まで、広範囲なエリアをカバーしていく。豊玉南店では、ネットスーパー専用の在庫を持つだけでなく、作業の効率性を高めるレイアウト、オリジナル什器、オリジナルカートなどを導入。
具体的には、高頻度注文商品(常温・チルド商品)は、2階の専用棚でストック。生鮮食品、冷凍食品、中・低頻度商品は、1階の実店舗に品ぞろえされた商品からピッキングする。ピッキングは4件分の注文を同時に行えるオリジナルカートを使用する。また、同店仕様のハンディターミナルは、一度に4件分の注文品を、最短の距離でピッキングできる順番を表示する。これらによって受注・配送能力は通常の3〜4倍に拡大される。
配送時間枠は、スタート時は6便体制、秋以降は11便体制を予定。
この西友のハイブリッド型店舗は、ウォルマートの世界戦略の視野の中にある。これが何よりの強みといえる。ウォルマート・グループにはイギリスのアズダがあって、彼の国はアメリカ以上にネットスーパーが発達している。その情報や知見、技術が西友にはダイレクトに移入される。おそらく改善、改革、そしてイノベーションは日本最速で展開されるだろう。
●西友豊玉南店(東京都内で77店目、全国で343店舗目)概要
オープン日/2016年6月2日(木)
住所/東京都練馬区豊玉南2丁目24番5号
TEL/03-5912-1271
売場面積/500㎡(1階)
営業時間/24時間営業・年中無休
駐車台数/14台
店長名/玉手誠一
フロア構成/1階はスーパーマーケット(生鮮品、加工食品、冷蔵品、飲料、酒、惣菜、日用品等)m2階はネットスーパー専用エリア
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