イオンの「地域エコシステム」千葉市からスタート
4月11日、イオン株式会社は、基本理念の一つである「小売業は地域産業」という考えのもと、地域や行政、企業などさまざまなメンバーと一体となり、地域発展の新しい枠組み「地域エコシステム」の構築に取組むと発表した。
「地域エコシステム」とは
エコシステム(ecosystem)とは「生態系」を意味する言葉であり、「地域」という生態系の中にいる複数の企業やさなざまプレーヤーが関わり合い、つなぎあい、ひとつになって共に創り上げ、循環しながら広く共存共栄し、成長していく仕組みのことである。
地域エコシステムのメンバー
「地域をよくしたい」と願う共通の志を持ったメンバー
企業、行政、市民団体、生産者、商店街、交通機関、銀行・金融機関
病院・医療機関、大学・教育機関
地域エコシステムの4つの柱 (2016年4月現在の内容)
①デジタリゼーション(デジタリゼーションによるストレスフリーな体験・生活)
・市域全体のオムニチャネル化
・ネットスーパーの進化
・ショッピングセンター/地域手ぶらで買物
・多言語による情報提供
・多様な決済手段 等
②モビリティ(地域内の交通、移動の進化)
・オンデマンド交通、循環バス
・パーソナルモビリティ
・ピックアップ・物流ネットワーク
・域内1時間配送・当日配送
・パーク&フライ 等
③ヘルス&ウエルネス(身も心も豊かに暮らせるまちづくり)
・ITによる総合的健康支援サービス
・モールウォーク・健康ポイント
・みまもり、買物支援
・医療・薬剤の24時間・在宅対応
・子育て支援 等
④バリュー(地域経済・価値の拡大と還流)
・6次産業化、地産全消
・観光、インバウンド対応
・地域独自の多様なポイント・通貨
・ビッグデータの協業
・地域・人・企業への投資、寄付 等
具体的な取組み予定
「地域エコシステム」は第1弾展開エリアとして、千葉市からスタート。
千葉市幕張・稲毛地区において実験・検証を行い、市域全域まで広げていく。
①「地域エコシステム体験会」の実施
日時 2016年5月4日(水 みどりの日)
場所:イオンモール幕張新都心店
②千葉市植樹の実施
日時 2016年5月4日(水 みどりの日)
場所:千葉市富田都市農業交流センター
「野鳥の森」の再生を目指し、千葉市と公益財団法人イオン環境財団が
本年より3年計画で実施
③「地域エコシステム」ちばコンソーシアム(仮称)の発足
「未来のあるべき姿」の創造に向け、分野毎に分科会によるPDCAサイクルを実行
現状の参加メンバーに加え、各分野の企業や団体様など広く参集
また翌4月12日には、株式会社三越伊勢丹ホールディングスと「地域エコシステム」の協業に関する共同検討を開始すると発表している。今後、新たなコンテンツ・サービスとして、「シニアに向けた物販・サービスの複合的な新業態」「オムニチャネルとピックアップ拠点網の構築」「自転車やペット、ヘルス&ウエルネスなど分野における上質な専門店業態や新しい商品・サービス」などの共同開発・協業を検討するという。他にも日本郵政グループや日本航空の参画も決定している。
競争と協調――ともに必要な考え方だが、どんどん協調の要素が強くなってくる。その時、地域一番の企業はますます優位になってくる。イオンがそれを戦略にして、前面に出しているわけではないけれど、必然的にそうなる。ここに、実はイオンの強みがある。だからこの地域エコシステムは千葉からスタートする。
「地域エコシステム」専用ホームページにて公開されているイメージ動画はこちらから
URL:http://www.chiiki-ecosystem.jp
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