ベルクnews | AIカメラ活用の需要予測の実証実験/弁当売場や特売で実施

(株)ベルク（埼玉県鶴ヶ島市、原島一誠社長）は、AIカメラを活用した需要予測の実証実験を進めている。ベルクは、デジタル領域で先進的企業とともに、デジタル化を推進を加速させる取り組みである「Belc Digital Lab（ベルク デジタルラボ）」を定期的に開催している。その取り組みの一環になる。

ベルクでは、クラウド録画サービスを提供するセーフィー(株)の協力のもと、「ベルクデジタルラボ」でAIカメラ「Safie One(セーフィー ワン)」を活用して、商品構成と商品陳列・棚割を改善するための実験を行ってきた。

昨年、ベルクフォルテ我孫子店はじめ各店舗にAIカメラ「Safie One（セーフィー ワン）」を使った実証実験をスタートさせた。売場での陳列・売れ行きの確認などで映像を活用し、売上拡大や業務改善につながる商品構成と棚割につなげることが目的だ。

一般的に商品棚割は、計画は本部が作成するものの、各店舗で調整を行うため、現場任せの運営が恒常化していた。そのため、店長やベテラン売場スタッフによって、販売数値に変動をきたしていた。

今回、ベルクが実証実験で導入した仕組みは、「本部が指定した基準」と「現場データ」を組み合わせ、最適な商品陳列を提示するもの。ダッシュボードの画面を通じて、共有化できるため、収益向上と業務負担軽減の両立を図る。現場データは各売場の販売データ(POSデータ)と、AIカメラが検知した顧客の一定時間の売場滞留データを活用する。

具体的に表示される数値は売上げや数量、販売利益、また環境面で重視されている廃棄値など。各項目の評点とランキングが表示される。

本部の販売施策と店舗側の販売状況を客観的な数値のもと、リアルタイムに適切な判断をサポートする。ベルクでは、弁当売場のほかプレミアムゾーンと呼ぶ入口付近の企画コーナーや特別販売コーナー、精肉売場などで検証を進めている。今後も継続的に、各店舗や売場への展開をする。

実証実験の対象店舗は、ベルク砂田店(埼玉県東松山市)、前橋大島店(群馬県前橋市)、川越むさし野店(埼玉県川越市)、浦和根岸店(埼玉県さいたま市)、岩槻宮町店(埼玉県さいたま市)、フォルテ太田店(群馬県太田市)。各店舗にAIカメラを4台設置している。ベルクは引き続き「ベルクデジタルラボ」を通じて検証を行うことで、現場のデジタル化を推進する。