ファミマnews|「AIレコメンド発注」6月末から全国500店舗で運用

(株)ファミリーマート(東京都港区、細見研介社長)は、AI(人工知能)を活用した新たな発注システム「AIレコメンド発注」を6月末から全国500店舗での運用を始めた。

「AIレコメンド発注」は、膨大なデータを分析・学習することで、各店舗におむすびや弁当、サンドイッチなどの最適な発注数を自動で推奨する。店舗の業務効率化に加え、品揃えの最適化と販売機会の最大化を目指す。

店舗の発注業務は、自店舗の実績や経験に基づき発注を実施する傾向があった。そのため商品の欠品による販売機会ロスや廃棄ロスの発生が課題となっていた。

「AIレコメンド発注」では、AIが過去1年間の販売実績、店舗周辺の通行量(時間帯別、性別、年代別)、気象データ(気温、湿度、降水量、日照量など)、カレンダー情報(祝日など)といった多岐にわたる膨大なデータを分析・学習し、日別・便別・単品別に最適な販売予測数を算出する。

また自店舗と立地環境が同様であり、利益額が高い「お手本店」の販売実績を参照し、自店にない売れ筋商品など、これまで発注されていなかった商品を推奨する。店舗の品揃え改善につながる。

こうした販売予測数に加え、販売機会ロスを防ぐために、次の納品までの在庫の繰り越し分を考慮した「売場ボリュームを保つ数」を自動で算出・加算する。一方、過剰な発注で発生していた廃棄ロスを適正化し、フードロス対策にもつなげる。

AI推奨値は、1日4回更新され、店舗の状況に合わせて手動で調整することも可能だ。とくに新商品や販促商品、イレギュラーなイベントなど、AIが考慮できない要素に対しては、店舗の判断による調整を推奨していく。

「AIレコメンド発注」によって、発注業務にかかる時間を1週間当たり約6時間削減し、発注担当者の負担を軽減できると見込んでいる。

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