Whole Foodsデトロイト店、新戦略で好調

自動車のフォードの本拠地として有名なデトロイト。
ミシガン州最大の都市。

しかし、この都市は別の顔を持つ。
貧困率や犯罪発生率が高いのである。

2003年、ローカルチェーンFarmer Jackが撤退。
同社は、デトロイト市内の食品提供業を
担っていた。

それ以来、デトロイトは、
「食の砂漠」と揶揄されてきた。

もちろん市内には、
インディペンデントのグロサリーストアも存在するが、
多くの市民は周辺地域の店舗まで
買い出しに行かざるを得なかった。

そんなデトロイトに、
今年の6月5日、
ホールフーズが上陸。

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食の砂漠にスーパーマーケットができることを
歓迎する声が聞こえる一方で、
このホールフーズの出店を疑問視する声もあった。

なぜなら、ホールフーズといえば、
ナチュラル、オーガニック、グルメなど、
高品質・高価格路線の店づくり。

しかし、出店する地域には
ホールフーズで買い物をするほど
金銭的に余裕のない層が多く住んでいるのだ。

実際、オープン初日、
共同CEOのロブ・ウォルターへのインタビューで
「お客さんに買い物の仕方を教える必要はありませんか?」
「デトロイト店が赤字になったらどうするのですか?」
などといった不躾な質問が飛び交ったほどである。

しかし、ロブはこのように答えた。
「私たちはこの店の成功を長期的な目で見ていく。
25年は続けることを確約する。
ホールフーズは一部の地域・客層しか相手にしないと
思われている節があるが、
そう思われるのはイヤなんだ」

そしてオープンから2カ月弱経った今――。
当初の心配をよそに
ホールフーズデトロイト店は、
目標値の2倍以上の売上げをたたき出している。

成功の秘訣は「バリュー戦略」
値ごろな青果物や、PB商品、冷凍食品、
プリパック食品などを
通常の店よりも多く取り揃えることで、
財布のひもが固い顧客たちにアピールしているのだ。

ホールフーズはこの戦略を、
同じように貧困率の高いルイジアナ州ニューオリンズの
新店にも導入する方針だ。

お見事!

 

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