スタンダードnews|レジレス「スタンダード・マーケット」サンフランに開業
小売店舗向けに、AI(人工知能)を基盤としたレジ無人化システムの開発を手掛ける「スタンダード・コグニション(Standard Cognition)」が、キャッシャーレス・ストア「スタンダード・マーケット(Standard Market)」をサンフランシスコにオープンした。
場所は「ウエストフィールド・サンフランシスコ・センター」の近くで、売場面積は約50坪。
アマゾン・ゴーと同様、スマートフォンのアプリを使って入店するが、ゲートチェックはない。キャッチフレーズは “Walk in, take things, walk out.(店に入り、品物を持って、店から出る)” だ。
同社が開発した「Standard Checkout(スタンダード・チェックアウト)」には4つの利点がある。
1つ目。カメラの設置は天井だけなので、費用面での負担が少なくて済むこと。
2つ目。現金、クレジットカード、ICカードのいずれも利用可能であること。
3つ目。既存の店舗に柔軟に対応できるため、店舗側のオペレーションへの負荷が小さくて済むこと。
4つ目。顔認識機能を使わないため、顧客のプライバシーにも配慮できること。
扱うアイテムはパッケージ商品が中心で、量り売り商品などはない。
精算は天井に備え付けられたカメラだけで処理され、アマゾン・ゴー同様、顧客のスマートフォンにレシートが送られる。棚に戻された商品もAIが適切に処理する。
カメラは、先月サンフランシスコにオープンした「ジッピン(Zippin)」と同程度の27台ほどが使われている。棚にも数百のセンサーを導入しているアマゾン・ゴーに比べると、かなり簡素な設備である。
現在は時間限定営業で、午後1時から3時の2時間だけ一般公開されている。
日本では、化粧品・日用品・一般用医薬品卸の(株)PALTAC(大阪市中央区、二宮邦夫社長)が7月31日(火)、このレジ無人化システム「Standard Checkout」の採用に関して、スタンダード・コグニション社と契約した。PALTACの物流拠点とパートナーの小売店舗に、AIで稼働する小売店舗向けレジ無人化システム「Standard Checkout」を導入していく。
スタンダード・コグニション社は、2020年の東京オリンピックまでに3000店以上の日本の店舗への導入を検討している。