ウォルグリーンnews|’19年通期売上高1369億ドル・4.1%増も20%減益

米国ドラッグストアチェーン第1位のウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(イリノイ州ディアフィールド、ステファーノ・ペッシーナCEO兼副会長)が、8月31日で終了した第4四半期と2019年度通期の決算を発表した。保険や卸売業などを加えたトータルの規模ではCVSヘルスがトップ企業だが、ドラッグストアの小売業態だけで換算するとウォルグリーンが首位となる。

第4四半期の売上高はは339億5400万ドル(1ドル100円換算で3兆3954億円)で、これは前年同期比で1.5%の増加だ。営業利益は8億7800万ドル(878億円)で37.1%の減少、純利益も55.2%減少して6億7700万ドル(677億円)の大減益だ。

2019年通期では売上高は1368億6600万ドル(13兆6866億円)で前年比プラス4.1%。営業利益は49億9800万ドル(4998億円)で20.5%のマイナス、純利益は21.4%減少して39億6200万ドル(3962億円)の減益となった。

部門別に見ると、小売薬局US部門では、第4四半期の売上高は2.1%増加して260億0400万ドル、営業利益は30.3%減少して7億ドル。通年では売上高は6.2%増加して1045億3200万ドル、営業利益は14.6%減少して47億8700万ドルだった。調剤薬局の売上高は全体の75.1%を占めており、前年度比で4.2%増加した。処方箋数は30日間換算で2億8300万枚となり、市場シェアは21.3%に拡大した。

小売薬局の国際部門では、第4四半期の売上高が6.3%減少して27億0300万ドル、営業利益は78.7%減少して4900万ドル。通年では売上高が6.7%減少して114億6200万ドル、営業利益は46.8%減少して4億3800万ドルと大幅な減益だ。これはおもに傘下にある英国のドラッグストア「ブーツ」の既存店売上高が2.7%減少したことによる。

医薬品卸部門では、第4四半期の売上高が3.1%増加して57億4200万ドル、営業利益は20.9%減少して、1億2900万ドル、通年の売上高は0.2%増加して、230億5300万ドル、営業利益は30.5%減少して、4億7100万ドルと大幅な減益。

この結果を踏まえてコスト削減をさらに進め、2022年までに18億ドルを削減する計画だ。すでに国内200店舗、英国200店舗の閉鎖を発表しており、先週は本社の社員を解雇している。ちなみに解雇人数は未発表だ。さらに、薬局内に展開しているヘルス・クリニックも今年末までに157カ所を閉鎖する予定だが、ヘルス・ケア・プロバイダーと提携して運営している残りの200カ所余りは残すと発表している。

一方で、プライマリー・ケアのクリニックをカンサス・シティーとヒューストンの店舗で実験的に運営している。減量プログラムのジェニー・クレイグと提携して、店舗内に100カ所ほど開設することやクローガーと提携して食品販売をすることも検討している。

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