米国テスコのF&E、ユカイパへ売却確定 

6月13日のWorldニュース記事でイギリステスコのUSAでのフォーマット、Fresh & Easyの売却先が投資会社Yucaipaになる可能性を報じたが、それが今月10日、テスコから正式に発表された。

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Fresh & Easyはカリフォルニア州、アリゾナ州、ネバダ州に200店舗を展開していた。そのうち、150店舗と物流センターなどがユカイパグループのYFEホールディングスによって、買収される。つまり、残る50の不採算店舗は買い取ってもらえず、数週間のうちに閉店される。実際、南カリフォルニアの一部店舗は9月20日いっぱいで閉店した模様。

 

ユカイパ社はロン・バークル率いる小売業に強い投資会社。このバークルはかつてカリフォルニアのラルフスやフレッド・マイヤーを買収し、クローガーに売却して、財を築いた。だからフレッシュ&イージーもどこかに売却されるに違いない。

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Southern California NBC Newsよりスクリーンショット


当初、テスコは全店舗を買収してくれる企業を模索していた。しかし、そう都合のよい売却相手が見つかるはずもない。

テスコのアメリカマーケットでの借金はユカイパに引き継がれる形となるが、その肩代わり分はテスコが支払う。したがって、売却金などは発生しない。さらにはユカイパの新ビジネスへ8000万ポンド融資することも決まっている。店舗閉鎖などのその他諸経費を合わせると、合計1億5000万ポンドほどの費用がかかると、テスコは試算している。買収は3カ月以内に完了する予定。

テスコの目論見通りとはいかなかったものの、4000名を超える従業員は、そのまま新しい会社に雇われる。もちろん閉鎖店舗の従業員は職を失ってしまうことになるが、就業相談や生き残った店舗への再就職案内は実施されている。

テスコCEOのフィリップ・クラークのコメント。
「私たちが本日発表した判断はテスコとFresh & Easyの株主にとって最良の結果をもたらすものです。アメリカのマーケットから効率的に撤退することができるとともに4000名以上の仲間の雇用を守ることができます」

なお、買収された店舗が今後どのような形で運営されていくかは、まだユカイパ側から具体的に発表されていない。以前ユカイパが株式を保有し、ホールフーズへ売却したWild Oatsに転換されるという噂もある。なんにせよ、今まで数々のスーパーマーケットへの投資やM&Aで手腕を発揮してきたユカイパ。Fresh & Easyをどのように変えるのか、その動向から目が離せない。

 

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