アマゾンnews|加州アーバインの新店をグロサリー配達専門機能として開店

アマゾン・コム(ワシントン州シアトル市、ジェフ・ベゾスCEO)は5月28日、グロサリーのオンライン注文の急増に対応するため、カリフォルニア州アーバインの開店予定店舗をグロサリーの配達専門店として開店したと発表した。

アーバイン店が出店するのは、ショッピングモールの「ザ・マーケットプレイス」で、キッザラスの店舗だったところだ。同じショッピングセンター内に、ターゲットやスプラウツ・ファーマーズマーケットなども入居している。

アマゾンの店舗は、スーパーマーケットとして開店する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、グロサリーのオンライン注文が急増しているため、配達のフルフィルメントセンターとして開店することとなった。

同社は南カリフォルニアのウッドランド・ヒルズの店舗も、フルフィルメントの「ダークストア」として4月15日に開店している。ダークストアはイギリスのテスコが始めたネットスーパー事業のためのピックアップ機能専門の店舗だ。店内を暗くしておいて構わないために「ダークストア」と呼ぶ。


〈SMとして開店する予定だったウッドランド・ヒルズ店〉

アマゾンは、南カリフォルニアではこの他にハリウッドとノースリッジの2店舗がアルコール飲料販売とテイスティングの免許を取得しており、近く開店する予定である。ハリウッド店が出店するのは住居との複合施設で、施設の1階に入居する。一方、ノースリッジ店が出店するのは、ホールフーズ・マーケットの店舗だった物件で現在、閉鎖されているが、アマゾンのスーパーマーケットとして再開店するようだ。アマゾンのグロサリーストアやスーパーマーケットは着実に増えていく。

【結城義晴の述懐】
COVID-19パンデミックによるネスティング(巣ごもり)消費によって、アマゾンは絶好調だ。eコマースビジネスが好調なアマゾンだけに、イギリスのテスコが開発したダークストアは必須の機能である。フルフィルメントセンターはロングテール商品も含めたノンフードやグロサリーのピックアップのための仕分け・物流センターだが、ダークストアはもっと普通のスーパーマーケット店舗に近いかたちで、生鮮やチルド、冷凍食品の労働集約型ピックアップをする。こちらの方が品揃えが通常のスーパーマーケットに近いために、小商圏型でピックアップが迅速に行えるし、スピーディーに配達できる。このダークストアとレギュラースーパーマーケットを次々に出店していくのがアマゾン・フレッシュのプライム会員向け作戦である。そのために2018年8月にホールフーズマーケットを買収した。つまり、生鮮食品やグロサリーはリアルのスーパーマーケットとピックアップの組み合わせが、もっとも効率がいいということだ。アマゾンの最新の動きがそれを証明している。

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