アホールド・デレーズnews|オンライン食料品店「フレッシュダイレクト」買収
米国「スーパーマーケットニュース」によると、オランダのザーンダムに本拠地を置く食品スーパーマーケットのアホールド・デレーズ(Ahold Delhaize)は、ニューヨーク市に拠点を置き、生鮮食品を宅配する「フレッシュダイレクト(FreshDirect)」の株式の過半数を取得し、傘下に入れると発表した。契約の金銭的条件は明らかにされていない。2021年1~3月期末までに手続きを完了する予定だ。
〈アホールド・デレーズ傘下のスーパーマーケット「ストップ&ショップ」〉
米国の投資会社「センターブリッジ・パートナーズ(Centerbridge Partners)」も同時にフレッシュダイレクトの20%の株式を保有する。
COVID-19感染拡大によって外出を控える動きが広がるなか、食材購入も実店舗からネット通販へと大きくシフトしている。アホールド・デレーズは、生鮮食品に強みがあるフレッシュダイレクトと連携することでオムニチャネルのさらなる進化を目指す。
アホールド・デレーズはオランダのロイヤル・アホールドとベルギーのデレーズが2015年に統合した小売業のコングロマリットだ。ヨーロッパとアメリカにチェーン網を築く。そのアメリカの企業は、それぞれアホールドUSAとデレーズ・アメリカだったが、本体の統合とともに、アメリカの子会社同士も経営統合して、アホールド・デレーズUSAとなった。米国内に「フードライオン」「ストップ&ショップ」「ジャイアント・フード」「ハナフォード」などの食品スーパーマーケットを展開している。年間の売上高は740億ドルを超えて、スーパーマーケット第3位。
フレッシュダイレクトは1999年に創業している。ニューヨークメトロポリタンエリアをはじめ、ニュージャージー州、コネチカット州、ペンシルベニア州、デラウェア州、ワシントンDCメトロエリアなど大都市圏を中心に食料品、惣菜、果物、野菜を配達するオンライン食料品店だ。オーガニック食品や地元産の商品を扱う。COVID-19パンデミックのなか、同社への需要は急拡大した。