アマゾンnews|サイト上の偽レビューに対する法的措置を世界規模で強化

アマゾン・コム(ワシントン州シアトル市、アンディ・ジャシーCEO)は10月20日、顧客や中小の第3者セラーを偽レビューから守るため、世界規模で法的措置を拡大することを発表した。

アマゾンのサイト上の多くの商品について、虚偽またはミスリーディングに満ちたレビューが嵐のように発生している。そこでアマゾンは米国内で、偽レビュー業者に対して違法行為の差し止めおよび損害賠償を求める訴えを起こすなどの法的措置を行っている。今回、ヨーロッパでも初めて刑事訴状を提出し、訴訟を起こした。

イタリアで初の刑事訴状は偽レビューによって商品を販売しているイタリアの有名ブローカー対して提出した。被告は、「アマゾンで商品を購入して全額返金と引き換えに5つ星レビュー(最高評価)を投稿してくれる個人ユーザーのネットワークを構築した」とされている。イタリアでこの種の犯罪で有罪判決を受けた場合、懲役および罰金の対象となる。同社はこの訴訟を起こすことによって、「顧客や第3者セラーを誤解させて利益を得る悪意のある人物を阻止する」決意を示している。

またスペインで初の民事訴訟は、偽レビューブローカー「Agencia Reviews」に対して起こした。アマゾンの調査によると、このブローカーは、スペイン版のアマゾンECサイトで顧客や第3者セラーに対して偽レビューの投稿を促し、顧客が偽の5つ星レビューを公開すると、顧客に全額払い戻していた。インスタントメッセージングサービス(日本でいうショートメールやSMS)を介して通信することで違法行為の検出を回避していた。

これら2つの訴訟手続きに加えて、米国内でも新たに10件の訴訟を開始し、ドイツに拠点を置く5つのWebサイトに警告書を送信するなどの動きを加速させている。

ダーメシュ・メータ販売パートナーサービス担当副社長は「訴訟や刑事告発をすることで、悪意をもってレビューを投稿する人物に責任を負わせることは、お客さまを守る重要な手段の一つです。アマゾンはECサイトに投稿される偽レビューの確実な検出と防止対策を継続的に進めることに加え、レビューの悪用に関与しようとする悪意のある人物を特定し、取り締まることを容赦なく続けます。アマゾンからEC業界全体からも偽レビューを徹底的に排除します」と強く述べている。

さらに「アマゾンはお客さまが安心してショッピングできるようにするため、引き続き偽レビューと闘い、重要なリソースを投入していきます。積極的な管理体制を改善し続けるとともに、新しいテクノロジーや機械学習をつくり上げ、悪意のある人物に責任を負わせるための新たな手段を見つけていきます」と決意を表明している。

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