Amazon news|25年頭までにAIトラック1000台配備/配送荷物を「○×」判別
アマゾン・コム(ワシントン州シアトル市、アンディ・ジャシーCEO)は2025年上旬までに「Vision-Assisted Package Retrieval (VAPR) 」システムを搭載した電気トラックを1000台配備する。
VAPRは、次に配達する荷物をAIカメラで確認し、プロジェクタで荷物に緑色の「〇印」を照射するシステム。この機能を活用することで、配達ドライバーは、停車場所ごとに荷物を整理したり、ラベルを読んだり、顧客情報を確認して正しい荷物であることを確認したりする作業が省略できるため、配送効率が向上する。
配送トラックが納品先に到着すると、VAPRは荷物のバーコードをトラックの天井に付けられたカメラで読み取り、そこで配達すべきすべての荷物には緑色の「〇」を、その他の荷物には赤色の「✖」を自動的に投影する。視覚的なサインでドライバーを正しい荷物に誘導し、探す時間と手間を削減する。
VAPRはもともと、物流拠点のフルフィルメントセンター向けに開発された、在庫の積み込みやピッキング操作中にアイテムを自動的に識別するシステム「Amazon Robotics Identification (AR-ID) 」を応用したもの。VAPR はさまざまな照明条件やパッケージの特性、多様なラベルを認識できるように機械学習モデルをトレーニングすることで構築されている。
VAPRをテストしているドライバーは「今までは次の納品場所に向けて荷物を整理するのに2~5分かかっていました。でもVAPRを使えば、この作業が1分程度で済みます。VAPRのおかげでとても楽になりました」と述べている。
初期のテストでは、ドライバーの身体的および精神的負担が67%軽減され、ルートごとに配送時間が30分以上短縮できたという。