カルフール 豊田通商と提携しアフリカ攻略
日仏協力でアフリカ小売市場が開拓される。
世界No.2の小売企業、フランス・カルフールと、
日本の総合商社・豊田通商のフランス子会社CFAOが提携。
アフリカ西・中部8カ国で小売事業を共同で展開するための合弁企業設立で合意。
8カ国とはカメルーン共和国、コンゴ共和国、コートジボワール共和国、
ガボン共和国、ガーナ共和国、ナイジェリア連邦共和国、コンゴ民主共和国、
それにセネガル共和国。
出資比率はカルフール45%、CFAO55%。
カルフールのハイパーマーケット、ショッピングセンター、
それにスーパーマーケットを今後10年間にわたって展開する。
目標売上高は年間10億ユーロ(約1317億円)超。
CFAOは豊田通商が発行済み株式の97.8%を保有する商社。
2012年度の売上高は35億8500万ユーロ(約4721億円)で、
従業員数は約1万1400人。
世界37カ国で事業を展開しているが、そのうち32カ国はアフリカ地域。
長年にわたってアフリカで
物流サプライチェーンを運営してきたスペシャリスト集団だ。
アフリカは持続的な経済成長と
世帯当たり購買力の上昇が期待されている。
一方で、近代的な小売市場は未成熟であり、
国際的ブランド・チェーンにとって有利な市場。
今回はそこに目をつけ、一番乗りしてシェアを確保する戦略だ。
アル・ライズ&ジャック・トラウト著『ポジショニング戦略』には、
総活として、12の決め手が示されているが、
第5番目に「勇気を持つこと」が出てくる。
ポジショニングとは、
「ターゲット顧客の頭の中に独自の位置を占めるために、
企業が店舗と商品とサービスのイメージをデザインすること」だが、
「消費者の頭の中に入りこむ簡単な方法は、
一番乗りをすることだ。
その勇気を持つことだ」
カルフールはこの真っ先作戦、一番乗り作戦によって、
海外戦略を展開してきた。
それをアフリカでは、日本企業とともに行使する。
カルフールはグローバル規模で事業の再編を行っている最中。
本国と本国に近い市場、
それに中国、ブラジルに重点的に投資するためだ。
だから資本投下が少なくて済むフランチャイズ・チェーンとの提携を拡大しようとしている。
グローバル小売企業の競争の場は、
ついにアフリカまでやってきた。
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