青果の返金保証します! Walmart大胆改革
うちの野菜や果物が気に入らなければ、
お申し出ください。
すぐに返金いたします。
レシートのみで結構です。
つまり、商品の品質確認はナシ。
こんな大胆なサービスがウォルマートで始まった。
同様の返金保証制度は、
ナショナルチェーンのセーフウェイや、
テキサスのリージョナル・チェーンHEBも、
先行して実施している。
それでも、アメリカ最大の食品小売企業でもある
巨人ウォルマートが動くとなれば、
これは桁違いの規模になる。
競合企業は穏やかではいられない。
食品は世界最大の小売企業ウォルマートにとっても、
巨大なビジネスだ。
ウォルマート米国部門の2012年度の売上げは、
2745億ドル(約27兆4500億円、1ドル100円換算)。
その55%はグロサリーによるもの。
食品部門の優劣が、
小売企業の将来を決定づける。
それがいまのアメリカの競争状況。
アメリカNo.1の食品スーパーマーケット企業クローガーや
これまたアメリカ第1位のドラッグストア・チェーン、ウォルグリーンに対して
ウォルマートは食品の低価格競争でアドバンテージを取ってきた。
ウォルマートは、生産者から農産物を直接買い付けたり、
配送センターや物流追跡システムなどを活用したりして、
サプライチェーンのコスト削減効果を上げてきた。
ウォルマートの青果部門はこうした改善の積み重ねで、
年初から売上げが伸びている。
さらに、青果の買い付け部門が所在する地域では、
生産者とともに仕事をする専門家を置いて、
2015年末までに地産青果の売上げを2倍にする目標を立てる。
青果の品質を向上させ、レベルを保つには、
目利きのような優れた人材が必要だ。
だから、ウォルマートは教育に力を入れる。
7万人のアソシエイト向けに、
Fresh Produce Schoolという教育プログラムを開始した。
店長、マーケット・マネジャー、青果部門マネジャーが、
青果の取り扱いについて学習する。
どれが最良の青果かを見分ける方法を学ぶためだ。
つまり、青果の目利き育成。
これ以外にも、第三者機関が毎週、
スーパーセンターやネイバーフッド・マーケット、エクスプレス・ストアなど
3400以上のウォルマート店舗をチェックする。
そして、自店舗と競合店舗を毎週ベンチマークする。
青果に力を入れる背景には、アメリカの肥満問題がある。
アメリカ疾病予防管理センターによると、
成人の3分の2と若年層(2-19歳)の3分の1は、太りすぎか肥満。
食にかかわる業界は、この肥満問題を解消する責任を負う。
消費者や公衆衛生機関から健康的な食品を販売するよう
プレッシャーがかかっている。
それがアメリカという国。
だからこそ、アメリカという国を学ばなければいけない。
それは「既に起こった未来」だからだ。
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